福島原子力対策部

蕨平地区減容化処理事業:土木・仮設排水工
第一原子力発電所・雨水管の付替え工事(φ2400ダクタイル管)
第一原子力発電所・港湾への放流(本設排水口)

事故の収束に向け、粘り強く作業を推進する

事故の収束に向け、粘り強く作業を推進する

 2011(平成23)年3月11日14時46分、宮城県沖で日本観測史上最大の地震が発生。その約一時間後、誘発されて起こった巨大な津波が、東京電力福島第一原子力発電所を襲った。

 津波による電源の喪失で、1号炉・2号炉・3号炉で炉心溶融(メルトダウン)し、大量の放射性物質が漏洩。さらにその後、建屋の爆発など相次ぐ過酷な事故に見舞われ、わずか数日の間に、発電所から数十キロメートルの範囲にわたる地域が、放射性物質によって汚染された。圏内の住民に対する避難命令も出され、日増しに状況は厳しいものとなった。

 あれから四年という歳月が流れ、事態は収束に向けて動き出している。大量の放射性物質に汚染された地域は、地道に行われた除染作業により、徐々に環境が整備されつつある。発電所内では、最も放射線量の高い現場でありながら、震災復旧及び廃炉へ向けての作業が粛々と進められている。

 こうした地道な作業の一端を担ったゼネコンのひとつが熊谷組だ。震災直後から、発電所のがれきの撤去や道路の補修などを積極的に行ってきた。また、震災の年の7月には、事故の収束に向けた取り組み体制を強化するため、東北支店に「福島原子力対策部」を設置した。ここを拠点に、営業から施工までの一貫体制を構築して、発電所関連工事のみならず、福島県内のお客様からの復旧・復興支援要請に対しても迅速に対応し、今日まで粘り強くさまざまな作業に従事してきた。