株主、投資家の皆様におかれましては、平素より格別のご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。

2020年度は当社グループの「中期経営計画(2018~2020年度)」の最終年度でした。経常利益は当初予定していた目標値に届かなかったものの、売上高は概ね順調に推移し業界トップレベルの成長率を実現することができました。

 
 

新型コロナウイルス感染症により落ち込んだ経済は、ワクチンの普及などに伴う活動制限の緩和等により、個人消費や企業収益が徐々に回復に向かうことが期待されますが、感染再拡大への懸念は拭えず、景気は依然として先行き不透明な状況にあります。

建設業界におきましては、民間企業の建設投資は緩やかな回復ペースが続き、公共投資は2021年度予算において前年度とほぼ同水準が確保されています。

 
 

昨今、自然災害が激甚化・頻発化し、また、高度経済成長期に整備された社会インフラの老朽化が進行するなど、人々の暮らしや産業の発展を支える基盤に大きな影響を及ぼしています。加えて、新型コロナウイルス感染症の拡大は人々の価値観や行動様式を変化させるなど、まさに将来の不確実性が高まっています。

 
  

このような状況のもと、当社グループは本年5月に、『熊谷組グループ 中期経営計画(2021~2023年度)~持続的成長への弛まぬ挑戦~』を策定し、社会課題認識と目指す社会を明確にしました。

2023年度の連結売上高4,700億円・連結経常利益330億円、ROE12%以上、配当性向30%目途を財務目標に掲げ、400億円の成長投資を計画しています。

さらに、非財務目標としてCO2排出量削減率、混合廃棄物排出率、安全度数率、社員の時間外労働時間数、重大な法令違反発生件数の5項目に数値目標を定めています。

 
 

今後も成長投資、株主還元のバランスの最適化に努め、ステークホルダーの皆様のご意見に耳を傾け、着実な成長を目指していきます。

株主、投資家の皆様におかれましては、今後とも一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

株式会社熊谷組
取締役社長
さくらのやすのり