人権の尊重

熊谷組グループは、すべての役職員がお互いの多様性を認め合い、事業に関わるすべての人の人権を尊重します。

熊谷組グループ人権方針

取り組み体制

人権への取組みについては、「人権方針専門部会」という「サステナビリティ推進委員会」の下部組織により検討しており、2024年度は4回開催しました。

取締役会

執行サイドより適宜報告を受け、取り組み状況を監督、必要に応じ指導。

経営会議

経営上の重要事項を審議。

サステナビリティ推進委員会

ESG・SDGsの視点から企業の長期的な成長や持続可能な社会の形成に資する施策全般を検討。

人権方針専門部会

人権方針の策定および推進

人権方針専門部会を含むサステナビリティ推進の統治機構図。取締役会を頂点とする監督と執行の体制を示しています。
部会長 経営戦略本部長
部会員 人事部長、土木部長、建築部長、購買部長、協力会連携推進部長、国際管理部長、サステナビリティ推進部長、部会長指名者(グループ会社含む)

人権デューデリジェンス

熊谷組グループは、人権方針に基づき、企業活動による人権への負の影響を防止・軽減することを目的とし、人権デューデリジェンスにおいて、リスクの特定や評価を継続的に実施します。

人権デューデリジェンスは、「人権方針専門部会」という「サステナビリティ推進委員会」の下部組織により検討しています。

人権デューデリジェンスのプロセス

人権デューデリジェンスのプロセスフロー。負の影響の特定から情報開示までの4ステップと、救済へのアクセス、ステークホルダーとの対話を含むPDCAサイクル。

1.「負の影響を特定」

熊谷組グループの事業領域を対象として、「ビジネスと人権に関する指導原則」や「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」などを参考に、人権課題を認識、整理しました。

当社グループのバリューチェーン上には、建設業特有の施工管理や安全衛生管理などの工程があり、非常に多くの協力企業との関わりが発生します。
これにより当社グループの事業において最も潜在的な人権リスクが高い領域は、調達・施工の過程であると特定しました。

建設業のバリューチェーンを示すプロセス図。左から右へ「企画・開発」「設計・エンジニアリング」「調達・施工」「保守・修繕」「運営・管理」の5つの工程が並んでいます。各工程の主な内容は以下の通りです。企画・開発:調査・マーケティング等、設計:調査・設計・技術開発等、調達・施工:施工計画・管理・安全衛生管理等、保守・修繕:品質保証・定期点検等、運営・管理:建物管理・システム監査等。

潜在的な人権リスクが高い事業領域を特定し整理した人権課題を、自社およびサプライチェーンにおける発生可能性と深刻度の指標によって評価・マッピングしました。
発生可能性と深刻度の高い優先して取り組むべき人権リスクは次の通りであり、様々な取組みを進めています。

人権リスクマップ 青【サプライチェーン】 赤【自社】
人権リスクのマトリックス図。縦軸に深刻度、横軸に発生可能性をとり、各リスクの所在を示しています。右上の『深刻度・発生可能性ともに高い』エリアには、過剰・不当な労働時間がプロットされています。また、深刻度が高い項目として、強制的な労働、児童労働、マタニティハラスメント、賃金の不足・未払、パワーハラスメントなどが挙げられています。図全体として、事業活動における人権課題の優先順位を可視化しています。
優先して取り組んでいる人権リスク

【サプライチェーン】

  • 過剰・不当な労働時間
  • パワーハラスメント
  • 賃金の不足・未払、生活賃金
  • 外国人労働者の権利

【自社】

  • 過剰・不当な労働時間
  • パワーハラスメント
  • セクシュアルハラスメント
  • 労働安全衛生

2.「負の影響の防止・軽減」

協力企業に対し、オンラインにて人権に関する説明会(勉強会)を実施しました。この説明会では、人権への取組みの好事例や具体的な対応策の紹介などの教育を実施するとともに、熊谷組グループの相談窓口を案内しました。

2024年度は、当社事業において優先的に取り組むべき人権課題の中でも建設業における特徴的な課題である、外国人労働者に関わる取組みをテーマとして、熊谷組の協力会社組織である「熊栄協力会」との意見交換会を実施しました。

上記の詳細記事は、こちらからご覧ください。
社員たちが勉強会を行っている様子。デスクにはタブレットが置かれている。
自社従業員への取組み

社内啓発活動として、e-ラーニングの実施や、社内研修で人権に関する取組みを扱うなど、教育を行っています。
また、12月の人権週間を機に社内イントラネットや、メールの配信等で啓発活動を実施しています。

社内啓発

熊谷組グループでは全社員に向けてハラスメント防止に関するeラーニングを実施し、以下項目で90%の社員が受講しています。

  • パワーハラスメント
  • セクシュアルハラスメント
  • 妊娠、出産、育児休業、介護休業に関するハラスメント
  • ハラスメントの対処方法
  • 確認テスト

また、新入社員研修および管理職研修においてもハラスメントの防止を必須の項目と位置付けているほか、人権週間におけるメールマガジンの配信等、社内教育を行っています。
2025年度はコンプライアンスハンドブックの更新を行い、全社員へ配布しています。

社内研修

熊谷組では新入社員に対し、人権問題について研修を行っています。内容としては、1.なぜ企業が人権を大切にするのか 2.当社の人権に対する取り組み 3.様々な人権問題(女性、障がい者、同和問題、ハラスメント全般)について理解を深める機会としています。

労働時間に対する取組み

建設業界において課題となっている長時間労働については、「働き方改革アクションプラン」において施策を進めています。

働き方改革アクションプラン
労働安全衛生に対する取組み

安全衛生方針を掲げ実効性の高いマネジメントシステムを運行しています。
社員への教育にも注力し、PDCAを回す仕組みが確立しています。

労働安全衛生

3.「実効性の評価」

2023年度は全国の協力企業(熊栄協力会)のなかで関わりの深い200社へアンケート調査を実施しました。
事前にウェビナーを開催し、「熊谷組グループ人権方針」や取組みの趣旨を説明することでサプライチェーンにおける人権への理解促進を図りました。

回答者数 187/200社=94%
平均スコア 27.8/31点(89.6%)
設問数 34問
対象企業 200社
施工を請け負うグループ会社を含め、様々な業種より取引頻度等を参考に選定
過剰・不当な労働時間 重大なリスクなし
パワーハラスメント 相談窓口について取組みが不足→今後も推進
賃金の不足・未払、生活賃金 重大なリスクなし
外国人労働者の権利 重大なリスクなし

優先して取り組むべきリスクに加え、公正な企業活動・情報セキュリティ・ダイバーシティなどの設問も追加しており、2022年度に実施した調査と比較し網羅的な内容としました。回答結果について重大なリスクとなりえる回答については、当該企業へヒアリングを行い、対話することで誤りや認識の違いを改めました。すべての設問に対し法令違反に該当する回答は認められませんでしたが、引き続き人権リスク低減のための取組みを進めていきます。

自社に対しては、「安全労働衛生マネジメントシステム」を確立して、実効性の高いPDCAサイクルを回し、労働安全衛生についての継続的な改善を進めています。
また、労働時間について、それぞれの部署、個人へと落とし込み年度目標を定め、進捗をモニタリングすることでその実効性を高めています。

4.「情報開示」

これらの結果をもとに引き続きサプライヤーの皆様と対話を行いながら取組みを進めていきます。今後は、重点課題の深堀り・調査対象範囲などの見直しや、人権への取組みを推進するための施策の検討を行っていきます。
人権に関する取組みは、HP・統合報告書等にて情報開示していきます。

2024年度 人権方針専門部会開催数:4回
サステナビリティ推進委員会にて報告した回数:2回
経営会議・取締役会にて報告した回数:1回
2023年度 人権方針専門部会開催数:5回
サステナビリティ推進委員会・経営会議・取締役会にて報告した回数:1回
2022年度 人権方針専門部会開催数:4回
サステナビリティ推進委員会にて報告した回数:2回
経営会議・取締役会にて報告した回数:2回

救済へのアクセス

熊谷組では、全従業員やすべてのステークホルダーがいつでも相談・通報ができる窓口を社内外に複数設置しています。また、内部通報者に対する不利益措置の禁止をすると共に、匿名による通報を許容しています。

窓口一覧

名称 対象
セクシュアルハラスメント相談窓口 全社員
パワーハラスメント相談窓口 全社員
LGBTQ等相談窓口 全社員
育休等支援相談窓口 全社員
介護相談窓口 全社員
労働相談窓口 全社員
健康に関する相談窓口 全社員
社内通報窓口 全社員
お問い合わせ 熊谷組グループのステークホルダー

ステークホルダーとの対話

人権研修に参加した新入社員とステークホルダーによる集合写真

当社は、当社事業において特にリスクの高い人権課題を優先的に取り組むべき重点課題として特定しています。2024年度はその中でも建設業における特徴的な課題である外国人労働者に関わる取組みをテーマとして、熊谷組の協力会社組織である「熊栄協力会」との意見交換会を実施しました。

上記の詳細記事は、こちらからご覧ください。

リスクと機会

個別課題 未対応時のリスク 機会
人権の尊重
  • 社会的信用の失墜
  • 企業価値の毀損
  • 不売行動の発生
  • 既存顧客との関係強化
  • 採用力や人財定着率の向上
Sustainability

サステナビリティ