社外取締役メッセージ

多様な視点で熊谷組の飛躍を支援

岡田 茂
当社の取締役会は適切な議事運営により、各取締役の発言が活発に行われており、大変充実した取締役会となっています。私は食品業界出身で、建設業界における事業運営とは異なる視点を持っています。あえて現状に疑問を投げかけることで新たな視点を提供できるよう努めています。また、本年度から監査等委員会設置会社に移行されたことで、今まで以上に多様な視点が提供され、取締役会の更なる活性化に期待しています。中期経営計画(持続的成長への新たな挑戦)1年目はかならずしも十分なものとは言えませんでしたが、2年目・3年目の「ホップ・ステップ」にご期待いただけるよう、ガバナンスそしてモニタリングの質を向上させ、熊谷組躍進の一助となるべく努めてまいります。
創業スピリットと「力強い挑戦」

桜木 君枝
熊谷組の最大の強みは、「世の中のお為になるような仕事をさせてください」「難所難物(困難な工事)があれば、私にやらせてください」という熊谷組創業者である熊谷三太郎の創業スピリットの存在です。
当社はグループガバナンスのあり方も進み、コンプライアンスをはじめとする内部統制体制も確立されてきています。品質、安全への取り組みは言うに及ばず、ダイバーシティやサステナビリティの取組みも建設業の中では先進的であり、会社としての基盤はさらに整ってきていると評価しています。
更なる企業価値向上のためには、今一度、この創業スピリットに帰ることが必要だと考えます。力強く「挑戦すること」が「高める、つくる、そして、支える。」という企業ビジョンの真の実現につながり、多くのステークホルダーの期待に応えていくことになるはずです。ステークホルダーの代弁者である社外取締役として、熊谷組の「力強い挑戦」を支援し、一緒に実現していきます。
多様な視点で健全な経営を

奈良 正哉
アメリカのトランプ大統領就任以降、DEI(Diversity Equity Inclusion)や環境保護は、推進はおろか攻撃の対象になっている感があります。しかし、長期的に見ればこれらの価値が減ずることはないでしょう。
環境は地球レベルの課題ですが、ダイバーシティ等は、一つの企業の中でも解決できる課題です。性別や年齢特有の視点は有益です。同様に、素人目線、消費者目線も有益です。
ガバナンスは企業活動の根幹です。ガバナンスが崩れると経済的損失を被るだけでなく、信用や評判を失墜します。ガバナンスの弱い会社イコール理屈が通らない会社、社員を大事にしない会社というレッテルを貼られます。このレッテルはなかなかはがすことができません。ガバナンスは社外の利害関係者だけでなく、全社員の利益のためにもあります。社外役員の最重要課題です。
経営監督機能の強化と企業価値の向上

山田 章雄
私は当社で3年、社外監査役の経験をしました。取締役会ではその時々に直面する経営課題に対し社外取締役を含め取締役会メンバー全員による活発な議論が行われてきました。社外役員はそれぞれが持つ多様な経験をもとに、少数株主の視点で忖度することのない発言により経営陣の気づきを促し、経営の監督機能を果たしています。その成果としてコア事業の収益性の改善、そして次の成長の柱と期待される周辺事業の開発促進につながっていると評価しています。
当社は今年度6月に監査等委員会設置会社へ移行し、私は監査等委員に就任しました。取締役会の監督機能強化をはじめガバナンス充実に向けての大きな節目となります。私は公認会計士としての経験を活かし、これからも当社の持続的成長と中長期的な企業価値向上を目指したいと思います。
「しあわせ品質」を裏付ける人間力と技術力

上田 美帆
当社グループは、「しあわせ品質」という価値の提供により、「社会から求められる建設サービス業の担い手」として持続的成長へ新たな挑戦を進めています。「しあわせ品質」は、建造物を使う人への思いと情熱に裏付けられた当社社員一人ひとりの人間力と技術力に支えられています。社会の変化により求められる価値も多様化する中で、当社は、一層の人財基盤の充実、多様な人財が能力を発揮できるようにダイバーシティ経営の推進に積極的に取り組む必要があります。さらに、社会から信頼される企業であり続けるため、コンプライアンスとリスクマネジメントの徹底は不可欠です。私は、弁護士および社外役員としてこれまで培ってきた経験を活かし、当社の直面する課題と向き合い、監査等委員会設置会社への移行を機に、更なるガバナンス強化と企業価値の向上に貢献してまいります。