DXの取り組み
熊谷組DX方針の実現に向けて

熊谷組は、2019年4月に「DX元年」を宣言し、2021年に定めたDX方針「高める、つくる、そして、支える。」を基軸にDX戦略2021- 2023を展開してきました。この戦略では、デジタル基盤の整備、業務のデジタル化、デジタル人財マネジメント、BIM/CIMの導入といった多岐にわたる領域での進展を目指しました。この結果、業務効率化、競争力の強化に向けた一定の成果を挙げることができました。
一方、コロナ禍、生成系A Iの出現等により、デジタル技術は急速に進化し、ワークスタイルも多様化してきました。これらの変化は、今後のビジネスモデルや業務プロセスに革新的な可能性をもたらすと考えられます。さらに、多様な働き方を推進するための通信インフラの整備とセキュリティの強化の必要性も顕在化しました。
このような状況を踏まえ、「熊谷組グループ 中期経営計画(2024~2026年度)」にあわせて、新たに3年間のDX戦略2024-2026を策定しました。
DX戦略2024-2026

- Kumagaigumi Deep Smartsの略で、現在と過去の作業所データをクラウドに保存し、誰もが活用できることを可能としたシステム
デジタルで、技術力、人間力、そして独自の現場力を高める
「DX人財マネジメント」に重点を置き、全社員のITリテラシー向上を目指します。2023年度から、学習と実践の機会を提供し、高度な人財育成支援を行っています。また、データ中心のビジネス変革を進めるためにデジタル基盤を強化し、特有の知識や技術をデジタルナレッジ化します。さらに、新基幹システムや生成系AI、業務アプリの利用により業務効率化を図り、生産性向上を目指します。これにより、迅速な意思決定と持続的な成⾧を実現します。
デジタルで、つかう人の気持ちにこたえる"しあわせ品質"をつくる
熟練労働者の高齢化と若年層の人財不足の深刻化、労働生産性の低さや施工管理の非効率が課題となっています。
設計~見積~施工~維持管理までの一貫したBIM/CIMの利用業務への変革に加えて、ICTツールを活用した施工管理の効率化、ロボット・AI・無人化・遠隔化による自動化・自律化を推進し、労働生産性の向上を図ります。建設業の担い手の処遇改善、働き方改革、生産性向上を一体として進めることで魅力ある建設現場を目指します。
デジタルで、時代をこえてお客さまと社会を支える
デジタルツインによるお客様との情報共有を基にライフサイクルマネジメントの提案を強化し、ものづくりとデジタル技術を融合させることで社会課題の解決に貢献します。インフラ整備や防災・災害復旧技術を強化し、地域社会の安全性と持続可能性を向上させます。また、異業種との協業による新市場の創出、環境に配慮した技術の開発、デジタル技術製品の開発にも注力し、会社の成⾧を支える強固な基盤を構築します。