労働安全衛生の方針とマネジメントシステム

熊谷組グループは、事業を行う上で人命尊重を最優先し、高い安全衛生管理水準を維持して、労働災害の防止、健康の増進および快適な職場環境を目指します。社会規範、法令および社内基準等を遵守し、安全衛生マネジメントシステムを確立して、実効性の高い運用で、事業環境の変化に対応し課題を解決していきます。
2021年からの中期経営計画の3年間は更なる安全衛生管理の向上を図り、恒常的に高い安全衛生管理を目指します。

● 中期経営計画期間の平均度数率 0.5以下
 ( 2018年度から2020年度の平均度数率は0.48)
● 2021年度の安全衛生目標 死亡災害0、 度数率0.5以下

 

 

安全衛生マネジメントシステム(以下「システム」という)とは、事業所における安全衛生方針の表明、安全衛生目標の設定、安全衛生計画の作成、実施および運用、日常的な点検や改善、システム監査、システムの見直しなど、一連の過程を連続的かつ継続的に実施する安全衛生管理に関する仕組みです。施工管理などに関する仕組みと一体となって運用されています。
熊谷組は業界のトップを切って1999年より熊谷組安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)を導入しました。以来、安全成績は確実に向上し、労働災害防止の手段のひとつとして大きく寄与しています。

COHSMS認定

建設業労働災害防止協会では、厚生労働省が公表した「労働安全衛生マネジメントシステムに関する指針」(1999年4月)を広く普及させるため、COHSMS(建設業労働安全衛生マネジメントシステム)認定事業を2008年からスタートしました。

熊谷組は第1号の全社認定を取得(2008年)し、その後も毎年の維持審査を受けて認定更新されています。

2018年には、労働安全衛生マネジメントシステムのISO化と建設業の労働安全衛生を取り巻く環境の変化に対応したCOHSMSが改訂され、新たに「NEW COHSMS」が展開されました。当社でも、2020年の更新審査に合わせて、「NEW COHSMS」に対応したシステムになりました。

システムの特徴

  1. 全社統一のシステム(社内基準の統一)
  2. 災害情報・安全衛生パトロール情報のデータベース化によるリスクアセスメントの実施
  3. 専門工事業者での指導、教育等の対応を盛込み、責務を明確化
  4. ライン&スタッフ管理体制の強化(各部署の役割を明確化)
  5. 安全衛生記録保存の合理化

労働災害防止の意識を高めたライン&スタッフ管理体制

システムの導入により、これまで曖昧になっていた社内における安全管理の役割分担が明確になり、施工部門(ライン)も安全部門(スタッフ)とともに安全管理を実行しています。

社員の安全衛生教育とシステム運用の充実

安全衛生教育は労働災害防止のための重要事項の一つと位置付け、安全衛生管理、システム運用や問題点の改善策などの知識向上を図っています。
・支店の安全衛生教育
 毎年8時間以上の教育
・本社の安全衛生教育
 5年次、9年次、21年次の教育(2~3日間)

PDCAサイクルを点検する

労働災害防止のためにも工事の規模に関係なくシステムを上手に運用することが大切です。システムを理解し、安全衛生管理計画に沿って運用されているかを点検するため、監査員によるシステム監査を実施しています。
 
  

労働災害の状況(建設現場の技能者を含む)

2016年 2017年 2018年 2019年 2020年
度数率 0.65 0.42 0.70 0.44 0.32
強度率 0.02 0.33 0.02 0.02 0.28
休業4日以上の災害件数(件) 15 10 17 13
度数率参考(全産業/建設業) 1.63/0.64 1.66/0.81 1.83/1.09 1.80/1.67 1.95/1.30

安全衛生情報の共有と災害・事故の再発防止

安全衛生に関する情報の共有と災害や事故の再発防止を徹底するため、「安全ポータルシステム」を2021年4月から導入し、データの蓄積と一元化しました。
災害や事故情報をいち早く展開し、関係部署の迅速な対応を可能にすることや、災害・事故事例を検索できるようにして、対策を参考にするなど再発防止の徹底を図ることができます。さらに日常的に行われている安全衛生パトロールの結果をデータベース化し、リスクアセスメントを可能とする作業所の安全衛生管理計画の立案システムを開発していきます。
 
 

従業員の安全教育

社員の労務・安全衛生管理の能力向上を図るため教育要領を定め、本社・支店において安全衛生教育およびシステム教育を行っています。2020年度はコロナ禍で従来の集合教育ができない事態となったものの、オンライン教育やeラーニングなど工夫して実施しました。効果的かつ効率的な新しい教育方法の可能性が広がりました。
 
 
 

外国人作業員に対する取組み

建設業界では多くの外国人が活躍しており、それに伴い労働災害も増加傾向です。労働災害を防止するための基本的な安全衛生知識を教育する熊谷組独自のテキスト「作業員基本教育」を外国語に翻訳し、事業者教育を支援しています。また、現場入場時教育に使用する安全衛生教育の資料についても、外国語版を作成して作業所のルールを理解しやすくするなど、外国人作業員にとって安全・安心な職場環境を目指しています。
 
 

高齢者が安全に働くための取組み

身体の衰えを自覚しつつ、豊富な経験を活かしてもらう意識教育、まわりからの声掛けを促す「思いやりステッカー」の活用、転倒防止策の見える化、さらに墜落の恐れがある作業には年齢制限や許可制を設けるなど、高齢者を守る取り組みを強化しています。
近年は、こうした取り組みにより、増加し続けていた高齢者の災害が大幅に減少しました。
 
 

熊栄協力会との連携強化

熊栄協力会は2016年4月に安全衛生活動の他に品質・環境・労務に関する新たな活動を加え、800社を超える専門工事業者のパートナー組織として生まれ変わりました。
協力会の安全衛生に関する活動は長く、その間に培った様々な取組みを安全衛生マネジメントシステムに取り込み、安全で快適な職場環境の実現に大きく貢献しています。

熊栄協力会は全国に8支部あり、毎年お互いの活動について情報交換し、会員会社から現場で働く人たちの安全衛生管理の他に品質環境管理や労務確保などの支援活動の推進を図っています。

安全衛生活動の基本方針
・繰り返し類似災害・事故防止
・システム運用の徹底
・安全衛生教育の充実

熊栄協力会幹部のパトロール
熊栄協力会による支部ヒアリング
職長再教育
玉掛け再教育

「職長・安全衛生責任者特別教育」修了後、厚生労働省の  玉掛け作業従事者も厚生労働省の指針に基づき、
指針に基づき、5年毎に職長の安全向上のための再教育    資格取得後、5年毎に向上教育の受講を義務付け、
を各地域で毎年実施しています。             玉掛け不備による災害・事故の防止を図っています。