協力会社とともに

熊栄協力会

「熊栄(ゆうえい)協力会」は、「安全・品質・環境・労務」の更なる向上を目指す協力会社組織であり、当社の“ものづくり”における安全や品質の向上に大きく寄与しています。
 
近年は、建設技能者の減少に伴う担い手の確保と育成、若い世代にとって魅力的で、女性にも働きやすい職場づくり、将来の建設市場の変化にも対応できる施工体制の確保なども新たな重要課題となってきています。こうした課題を乗り越え、将来にわたって当社と協力会社が協力してお客様にご満足いただける“ものづくり”をお届けしていくには、お互いの連携と協力体制の更なる強化、組織の効率的な運用が必要不可欠となってくるため、「安全・品質・環境・労務」について相乗効果を発揮できる組織づくりを強化しています。

熊栄協力会の概要

熊栄協力会会員は当社と専門工事請負契約を締結した協力会社で、正会員と準会員とで構成された全国組織となっています。

熊栄協力会組織図

パートナー企業群としての効果

(1)高いレベルでの活動を維持して相乗効果を発揮
熊栄協力会ではQCDSE全般にわたり活動し、教育・研修を実施することによって情報を共有、会員各社のレベルアップや当社とのパートナーシップの強化を図り、ステークホルダーの皆様に更なる安全と安心をお届けします。

(2)相互交流による会員各社の意識改革と収益向上
土木系、建築系といった業種の垣根を超えた交流を図ることで、現場間での協力会社の流動化を促し、建設技能労働者の需要の変化にフレキシブルに対応できる素地を醸成することで協力会社の収益向上につなげます。

(3)新たな課題への取り組み効果の向上
担い手の確保・育成においては、会員各社のリクルート活動の支援、若年者や女性に魅力ある職場づくりなどを推進し、建設技能者の処遇改善においては、建設キャリアアップシステムの推進、熊谷マイスター制度の推進、社会保険加入・建退共等退職金制度の促進などの取り組みを行い、活動の成果を効果的に発揮しやすくします。

災害時の応急復旧対応チーム「KUMA-DECS(クマデックス)」

「KUMA-DECS(クマデックス)」は、2018年に災害時の応急復旧対応チームとして結成され、熊栄協力会の土木系専門工事会社のうち、災害発生直後に迅速な機動が求められる建設重機や無人化施工オペレーターなどの保有会社17社で構成されています。チームは担当地域別に東日本ブロック(7社)、中日本ブロック(5社)、西日本ブロック(5社)で編成。発災時には、あらかじめ定めたリーダー会社(平時は事務局を兼務)が中心となり、国や自治体・インフラの施設管理者などからの出動要請を受けた当社と連携し、資機材の手配や会社間の調整など、応急復旧工事への対応体制の立ち上げを迅速に進めます。

活動方針

熊谷組と熊栄協力会会員相互が良きパートナーとして連携協力しながら、QCDSE全般にわたり活動し、良好な職場環境づくりを推進する。

活動目標

1.死亡災害0 度数率0.5以下
2.施工中の重大な品質事故 0件
3.施工中の重大な環境事故 0件
4.SDGsの理解と推進

活動計画基本事項

安全(S):安全衛生管理

(1)繰り返し類似災害・事故防止
(2)システム運用の徹底
(3)安全衛生教育の充実

「職長等能力向上教育」
(講師を派遣し「職長等の能力向上教育」を実施)

品質(QC):品質確保・生産性向上

(1)現場における良好な取組み事例の収集と水平展開
(2)工種別分科会(※)活動の推進
(3)品質チェック体制の強化
 ※工種別分科会は「躯体(土木・建築)」「仕上げ」「電気・設備」「DX推進」4つの分科会で構成。各々模範となる現場を選定し、現場視察及び意見交換を行い、良好事例収集、展開を図ることで、現場の品質確保・生産性向上、会員各社の自主管理能力の向上に繋げていくことを目的としています。
(4)建設技能労働者の能力評価による技能向上
(5)熊谷マイスター制度の推進

「ICT研修」
(ICT技術に関する研修会を実施)

環境(E):地球温暖化防止・環境保全

(1)建設業としての地球温暖化防止の推進
(2)循環型社会の推進
(3)地域社会への貢献

労務(D):1.担い手確保・育成

(1)熊谷組働き方改革アクションプログラムの連携推進
(2)資格取得の推進
(3)各種助成金制度の情報提供と活用

2.技能者の処遇改善

(1)建設キャリアアップシステムの現場運用促進
(2)建退共制度の加入促進

2022年度の活動

熊谷組の協力会社で組織される「熊栄協力会」は、875社(2023年4月1日現在)がパートナー企業として共に活動しています。

 2022年度は、現場の要である技能者の適正な評価と待遇の改善を目指し、建設業の喫緊の課題である担い手確保・育成に繋げる為、「建設キャリアアップシステム(CCUS)」の更なる推進施策を協力会と連携して実施しました。主にカードリーダーへのタッチ率上位現場への奨励制度導入などの施策を展開し、当社目標であるカードリーダーへの年間総426,947タッチを達成しました。また、建設現場の働き方改革や生産性向上を後押しする手段として、建設現場施工管理ツールの普及にも力を入れ、DX(デジタルトランスフォーメーション)の促進に努める一方、支部横断型の工種別分科会活動や本部主催の研修会、勉強会なども活発に開催して活動の活性化を図っています。

2023年度の活動

 今期は、「安全は全てのことに優先する」ことを再認識し、もう2度と災害を起こさないという強い気持ちで「繰り返し類似災害・事故防止」「安全衛生教育の充実」に注力しながら〝危険に気付く感性の熟成〟に取り組んでいきます。また、昨年度に引き続き、CCUS推進施策として奨励制度を実施するほか、CCUSワンストップ相談窓口を設置し、現在の課題である二次業者以下の登録・技能者登録の促進にも努めます。更に、「青年部会」を結成する動きが活発化していることを受け、熊谷組の若手職員との交流の場を設けるなど将来の建設業界を支える次世代リーダーの育成にも注力していきます。