- プレスリリース
熊谷組独自株を用いた微細藻類培養とアクアポニックス(陸上養殖・水耕栽培)を組み合わせた環境保全型ハイブリット農業の実証実験を開始しました
2024年07月29日
株式会社熊谷組(取締役社長:上田 真)は、新事業創出プロジェクトの第1弾「熊も組」プロジェクトとして、バイオマス生産性の高い独自藻類株を用いた「微細藻類培養」と、陸上養殖・水耕栽培を掛け合わせた完全循環型システム「アクアポニックス」を組み合わせ、持続可能な環境保全型ハイブリット農業の実用化・産業化に向けた研究施設を佐賀県佐賀市に設置し、本格的な実装化に向けた実証実験を開始しました。
1. 背景
当社は新事業の取り組みを着実に推進するため、2021年12月から「新事業創出プロジェクト」に取り組んでいます。これは広く全役職員から新事業に関するアイディアを募集し、ビジネスモデルを検討するにあたってのヒントや候補として活用するものです。熊谷組グループ新中期経営計画(2024~2026年度)においても、基本方針の一つに「周辺事業の加速」を掲げ、新事業創出の取り組みを加速させています。本プロジェクトはその一環として当社と佐賀市、佐賀大学、さが藻類バイオマス協議会、地元企業、自治会など、産学官連携により実用化や産業化を目指して実証実験を開始しました。
2. 環境負荷低減・カーボンニュートラルの取り組み
本プロジェクトは完全循環型による陸上養殖と水耕栽培の共生環境を形成するアクアポニックス※に微細藻類を掛け合わせ、陸上養殖で生じる排せつ物、残渣由来の分解物である無機態窒素(アンモニア態窒素、亜硝酸態窒素、硝酸態窒素)を水耕栽培だけでなく、藻類の栄養源としても利用することによって、環境負荷の少ない「藻類✕アクアポニックスシステム」を目指しています(特許申請済)。
また、佐賀市清掃工場(ごみ焼却施設)で発生する排ガスから二酸化炭素(CO2)のみを分離回収する日本初のCCU(Carbon dioxide Capture and Utilization)プラントからパイプラインを敷設し、当社が発見したバイオマス生産性が高い独自の微細藻類にCO2を供給することによって、安定・大量生産の技術開発を進めています。
- 水産養殖の「Aquaculture」と、水耕栽培の「Hydroponics」からなる造語
3. 食料生産危機へのソリューション・持続可能なスマート一次産業の取り組み
本システムは廃校や廃工場を利活用し、IoTやGHPによるソリューション活用によって一次産業をサラリーマン的労働へ変化・変革させることが可能となります。その結果、スマート農業・水産業を実現し、次世代の担い手の裾野が広がることによって新しい雇用が生まれます(地方創生)。また、世界中で直面している食料生産危機の解決や持続可能な社会の実現に向け、関連企業各社のソリューションを組み合わせ、ビジネス化・フランチャイズ化による収益モデルの構築を目指しております。
株式会社熊谷組 藻類アクアポニックスラボ
佐賀県佐賀市高木瀬町長瀬 株式会社アルビータ 佐賀バイオマス加工施設敷地内
お問い合わせ先
本リリースに関するお問い合わせ先
株式会社熊谷組 経営戦略本部 広報部
電話:03-3235-8155
事業に関するお問い合わせ先
株式会社熊谷組 新事業開発本部 新事業企画推進部
電話:03-6756-0329