~木を使って様々な社会課題を解決するモ ノ・コトを表彰~「ウッドデザイン賞2023」において2件受賞

2023年11月09日

10月5日、株式会社熊谷組が共同開発した部材「KS木質座屈拘束ブレース」と施工した施設「H¹O芝公園」が「ウッドデザイン賞2023」を受賞しました。

一般社団法人日本ウッドデザイン協会(会長:隈 研吾 東京都港区)が主催するウッドデザイン賞は木の良さや価値をデザインの力で再構築することを目的に、優れた建築・空間や製品、活動や仕組み、研究等を募集・評価し、表彰する顕彰制度です。日本ウッドデザイン協会は木を使うことによって社会課題の解決を目指す活動を「ウッドデザイン」と定義しています。

受賞概要

■KS木質座屈拘束ブレース/株式会社熊谷組、住友林業株式会社、東京電機大学
<ライフスタイルデザイン部門>  【新たな構造・構法・工法の技術】

木造の柱や梁は多くの場合、耐火被覆により隠れてしまい、木材をあらわしで使いたいと言う要望に応えられないという課題がありました。また、木造建築物を建てるためには特殊な知識や施工経験等が必要となる場合があります。KS木質座屈拘束ブレースは、従来の鉄骨造の中高層オフィス等に採用することで木材をあらわしで利用することが出来ます。一般的に使われてきた座屈拘束ブレースと同様の設計・施工方法で導入可能なため、比較的簡易に使うことが出来、居住者に木によるストレス軽減効果等を提供します。

■H¹O芝公園/株式会社熊谷組・野村不動産株式会社・住友林業株式会社
<ソーシャルデザイン部門> 【オフィス・会議施設】
ー都市における中大規模木造建築物の普及に向けての取り組みー

・H¹O芝公園の木造と鉄骨造のハイブリッド構造
木造ハイブリッド構造を採用し、59㎥の木材を使用。建築時のCO₂排出量約21tの削減と、木材が成長段階で吸収するCO₂ 約34.6tの固定を実現しました。視認性の良い前面道路側を木造化し、外装を透明度の高いガラスカーテンウォールとすることで、外観からも木造であることが分かる計画としています。木構造体は、木質耐火部材の大臣認定を取得した「環境配慮型λ-WOODⅡ 」の採用により1・2時間耐火構造を実現しています。梁、柱の仕上材には多摩産材のスギ、もしくは突板不燃シートを使用し、内装仕上材や家具なども木質化を積極的に図っています。
また、本計画には中大規模木造建築物の設計を支援する助成制度(補助金)や、街並みに対して木材(多摩産材)の利用を促進するための助成制度を活用しています。

株式会社熊谷組 
経営戦略室 広報部 電話03-3235-8155