リラックスして話せている
自分に気付き、
高まった入社への想い
入社の決め手は面接の雰囲気でした。設計職の面接では、学生時代の成果物をまとめた「作品シート」を提出し、その場で説明する時間が設けられています。私は、その土地ならではの博物館をテーマにした卒業設計を中心に話しました。
印象的だったのは、いろいろな面接官の方がざっくばらんに質問してくれたことです。決して形式的な質問ではなく、自分に興味を持って聞いてくれていると感じました。また、「好きな建築は?」と聞かれたときに思わず他社が設計施工した有名な建築を答えてしまったのですが、「それ、わかる。あの建物いいよね」と笑ってくれたことを今でも覚えています。
他社での面接では緊張して自分を出しきれないこともありましたが、熊谷組では面接だと忘れるくらい設計の話ができました。人間味溢れる方が多く、「この人たちと一緒に働きたい」と強く思いました。
意匠設計の仕事には、
図面を描くことだけでなく
複数機関との協議もある
入社して驚いたのは、図面ができあがる過程にある協議の多さです。建物は、建築基準法に適合しているかを審査機関に確認してもらい、許可が下りて初めて成り立ちます。意匠・構造・設備設計担当者それぞれが協議を行い、案をまとめる必要があります。相手は審査機関だけではありません。消防設備について消防庁と話し合い、都庁や区役所などにも足を運びます。
協議で難しいのは、物事の伝え方です。一度「それはできません」と言われてしまうと、その先はありません。だからこそ、相手が納得してくれる聞き方や話し方を考えます。1年目は上司に同行して議事録を担当していましたが、議事録は合意の証拠として残るため、書き方ひとつにも神経を使いました。外からは見えない膨大な協議の積み重ねによって図面ができることを知り、日々の打ち合わせの重みを感じています。
お客様の信頼を得たことで、
質疑が上司ではなく
自分にくるようになった
私は2年目に初めて物件担当となり、マンションの工事監理を任されました。経験を重ねる中で、打ち合わせの際に私がお客様にご説明する機会を上司がくださり、少しずつお客様と会話するようになりました。最初の頃は、事前に話す内容をしっかり組み立てたはずなのに、いざ打ち合わせが始まると緊張で頭が混乱することもありました。
それでも、次第にお客様からの質疑が上司ではなく私宛にもメールで届くようになりました。責任感が増した反面、お客様の信頼を得られた結果だと感じ、自信につながったことを覚えています。
今でも私がお客様との打ち合わせで意識しているのは、資料の作り方です。最初は、しっかり話せるようにと文字をびっしり書き込んでいましたが、それではお客様がどこを読めばいいのか分かりません。そのため、まずは概要を理解できる量の情報だけを資料に載せ、あとは「結論から話し、その後に理由を述べる」など言葉での伝え方を工夫しています。
「担当してくれてよかった」
というお客様の言葉は忘れられない
意匠設計には、構造・機械設備・電気設備の内容を満遍なく把握し、全体をまとめる役割もあります。実際に、工場の換気計算をめぐる意見をとりまとめたこともありました。工場は発熱量が大きく、熱を逃がす換気が欠かせません。ところが、物件担当者間で計算の考え方に違いがみられることがありました。私はメールでのやり取りを見ていて「どうしてこのような計算をしているのだろう」と引っかかり、上司に相談して打ち合わせの場を設けました。
私たちはお客様の要求を満たすことは必要ですが、だからといって過剰に換気量を多くするとコストが余分にかかってしまいます。お客様の要求を満たしながら、どこで折り合いをつけるかは腕の見せ所です。私の専門は意匠設計のため換気は専門領域ではありませんが、第三者の立場で違和感に気付き、熊谷組としての結論を導き出せたのだと思います。
意匠設計が全体をまとめるのは、お客様とやりとりをする回数が一番多く、何かあればまず私たちに声がかかるからです。大変ではありますが、裏を返せば頼りにしてくれているということです。最初から最後まで伴走し、竣工時に感謝の言葉を直接もらえるのは、意匠設計の醍醐味です。私が3年目の頃、途中から携わった物件でお客様から「担当してくれてよかったよ」と言って頂けたことは、今も忘れられません。
部署内にとどまらない知見を組み合わせ、
お客様が安心できる「しあわせ品質」を生み出す
熊谷組の品質の高さを裏付ける仕組みとして、設計部内で行われる「デザインレビュー」という場があります。その物件を担当していない設計本部の上席の方々に図面を見ていただき、法的に問題はないか、品質や利便性を高める方法はないかと、さまざまな視点から意見をもらえる機会です。「マンションではこうだったけれど、工場ならここまでは必要ないのでは」というように、豊富な経験がある先輩方の知見を吸収できるのは、とてもありがたいです。
他部署との連携も、品質を高める大切な要素です。何か判断に迷うことがあれば、構造設計者や設備設計者、品質監理部、現場所長・担当者、技術グループと他部署にわたって相談することができる環境ですし、議論を重ねることでお客様に的確な判断を伝えられます。技術部には現場経験者もいるので、お客様に安心してもらえる提案ができます。
先輩が与えてくれた優しさを、
今度は自分が後輩に与える番
私が普段から心がけているのは、後輩が話しかけやすい先輩でいることです。以前、私が失敗をしてしまったとき、当時の上司は「私もいろいろな失敗をしたよ」「ここまでやってくれたら、この後は私がやるから」と励ましてくれました。本当に頼りになる方ばかりで、先輩たちがいたおかげで今の私があると思います。今度は私が、困ったときに声をかけてもらえる存在でありたいです。
また、設計部の女性は私の入社時より増え、産休・育休を経て復帰している同僚も多くいます。熊谷組では働きやすい環境づくりが着実に進んでいると感じます。私もその一人として、女性が働きやすい職場となるように貢献していきたいです。
SCHEDULE
1日のスケジュール
朝
業務開始その日やるべきタスクの整理
施工図・製作図の確認
お客様からの質疑回答
昼
休憩
定例・分科会に向けた社内調整と資料作成
夕
施工図・製作図の確認
退社
働く中で困難に感じることは多々ありますが、やり切ったあとには必ず達成感と充実感があります。さらに、熊谷組は社内のメンバーで飲み会やゴルフに行く機会も多く、仕事場以外でも楽しく交流できる環境です。
学業と並行しての就職活動は大変だと思います。それでも、自分のやりたいことや力を発揮できる環境を見つけられる良い経験になるはずです。私自身、面接で自分を出せたかどうかが、会社選びの判断材料になりました。体調を崩さないように気を付けて、頑張ってください。
- 所属・役職・内容は取材当時のものです。