熊谷組は積算職の採用がある
数少ないゼネコン
私の父親が大工をしていた影響で、小学生の頃から父親の職場である建築現場によく連れて行ってもらい、掃除の手伝いなどをしていました。そんな幼い頃の経験から建設業界に興味をもち、自然と就職する進路を選んでいましたね。高校は工業高校の建築科へ、大学は建築工学科に進学しました。
就職活動の際は、積算と施工管理という2つの職種で悩みましたが、図面を見ることが好きだったので、多くの建築図面に触れられる積算職の道を歩むことに決めました。また、内勤の積算職であれば、ライフスタイルの変化に対応しやすいのでは、と考えていたことも現在の進路を選んだ理由の1つです。
ただ、私が就職活動をしていた当時は、積算職の募集をしているゼネコンはほとんどありませんでした。そんな中でも熊谷組は、積算職での採用がある数少ない企業だったので、熊谷組を選びました。住宅メーカーへの就職を考えた時期もありましたが、ゼネコンであれば住宅にとどまらず、幅広い建築物に携われると思い、熊谷組への入社を決断しました。実際に入社してからはマンションや病院、結婚式場、ホテル、工場など様々な建物の建築に携わることができ、とてもやりがいを感じています。
会社の利益に直結する
責任のある仕事
積算は、図面から工事に関わる人員や材料の種類・数量を計算し、全体の工事費や材料費を算出する仕事です。つまり、建物を造るうえでの“見積もり業務”を担当しているので、他の職種よりも携わる物件数が多い点が特徴と言えます。
また、同じ積算職でも支店によって施工している物件の種類、物件数も異なるため、支店ごとに仕事の分担方法も違いますが、現在、私は主に仕上げ工事を担当しています。
積算の仕事は、受注や入札から早ければ1ヶ月後には現場の工事が始まるものもあれば、着工が1~2年先になることも珍しくありません。社会情勢によって材料費は変化するので、上司や専門業者さんと会話をしながら、「今の単価のままで据え置けるか」「どの程度の高騰を見込んでおくか」など、より精度の高い見積もりを出せるように検討を重ねています。
また、自分の積算が会社の利益に直結するため、「コストが正しかったのか」を考えると不安になり眠れない時もありますが、それだけ重要な役割を任されているのだと前向きに捉え、責任感とやりがいを感じながら、働いています。工事に関する費用を見積もる仕事と聞くと、1人で黙々と作業する様子をイメージする方もいるかもしれません。でも、実際は社内の設計や設備の担当者と、費用の内訳や配分について打ち合わせをしたり、頻繁にコミュニケーションをとったりしています。打ち合わせ以外にも、日常の雑談の中で情報のキャッチアップをすることも多いですね。
また、外部の専門業者さんとのコミュニケーションも大切にしています。コストに対する要望が年々厳しくなっているので、専門業者さんから見積もりや工事の詳細をよく聞いて、お客様に納得していただける積算を提示できるように意識しています。
「“現場理解”が深い
積算職になりたい」
私は常に現場をイメージして積算できるような“現場理解”が深い人が、一流の積算職だと考えています。社内の人や専門業者さんと見積もりの話をすることがよくあるのですが、その際に現場の知識がないと話を正確に理解できません。
入社してから、これまで数多くの物件に携わってきましたが、1つとして同じ物件はありませんでした。今までの経験に加え、もっと現場を見て、関係者とのコミュニケーションを重ねることで、知識をさらに深め、お客様によりよい提案をしていきたいと思います。CMや街中の広告に力を入れていることもあり、熊谷組の認知度も高まっているので、期待してお問い合わせしてくれた方々に満足いただける提案を実践したいです。
制度と職場環境が手厚い、
熊谷組のサポート
首都圏支店での1年半の研修期間中には、会社の補助によって積算学校へも通わせてもらいました。2019年4月からは積算の初期研修期間が1年半から3年に延長され、基本からしっかりと学べるようになりました。ここまで研修やバックアップ体制が充実している熊谷組の積算職の環境は、本当に恵まれていると思います。
また、私は最近、産休・育休を経て時短勤務で職場復帰しました。現場だと妊娠や出産によって仕事を制限しなければならないケースもありますが、積算はライフスタイルが変わってもこれまでの経験を活かしながら同じ業務内容のまま働き続けることが出来る裁量のある職種です。
熊谷組は、女性が活躍できる会社に与えられる「えるぼし」認定において3段階目を取得しています。働きやすい環境が整っていて、産休・育休に入る時は手厚いサポートを受けられました。さらに、妊娠した時点から産休に入る前、産休・育休中、職場への復帰1ヶ月前後など段階的に上司との面談があり、産休・育休中も会社とつながっていることを実感できたことで、安心して職場に戻ることができました。
時短勤務している今でも、職場の手厚いサポートを感じています。以前、出社した直後に保育園から子どもが発熱したと電話がかかってきてしまい、上司に引き継ぎをしてすぐに帰宅したこともありました。まだまだ子どもが小さく手がかかるので、制度だけでなく、そうした周囲の温かい対応には常日頃から感謝しています。
SCHEDULE
1日のスケジュール
朝
出社
メール確認
図面確認
昼
休憩
業者見積もり比較・検討
夕
上司や専門業者との打ち合わせ
入札に向けた会議資料の作成
退社
入社当初、仕事も首都圏での一人暮らしも、初めてのことばかりで少し疲れてしまった時期もありましたが、先輩から「仕事は楽しむもの」というアドバイスをもらえたことで、この時期を乗り越えてからは仕事が楽しくなりました。実際に楽しめるようになってからは仕事の習得力も格段に向上したと感じます。
仕事を楽しむと同時に、私は「自分らしく」働くことも大切にしています。好きな図面と思う存分に向き合えて、ライフスタイルの変化に合わせて柔軟に働ける積算職の仕事に就けたことで、自分らしく働くことができています。会社からのサポートも手厚く、仕事をするうえでは申し分のない環境です。みなさんも会社説明会や企業訪問などを積極的に行うことで情報を収集し、入社してからも自分の力を最大限に活かすことが出来る場所を見つけて、一流の技術者を目指しましょう。
- 所属・役職・内容は取材当時のものです。