社員インタビュー【設電設備】

現場で磨かれた細かな気遣い、

設電設備の肝は

感覚的な要望の汲み取り。

榎本 朱里

名古屋支店 建築部 設備グループ 
2017年入社

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経歴
2017年に熊谷組に設備職として入社。2年間の研修期間に設計・施工・積算の設備部門の各研修を受け、現在の施工職を選択。
2019年に名古屋支店 建築部設備グループに配属された。これまでに市庁舎や大学、工場、病院などのさまざまな用途の現場を経験し、「使う人に寄り添った設電設備の施工」を心掛けている。
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熊谷組を選んだ理由

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私は大学で建築学科を専攻していたので、進路としてはゼネコン一択でした。いろいろな会社を調べたり、訪問したりしているうちに、「熊谷組の設備部門は、設計・施工・積算を経験してから自分の希望の職種を選べること」を会社説明会で知りました。他の会社は、エントリーの段階で職種を決める必要がありましたが、まずは経験してから自分に合った職種を選べる熊谷組のカリキュラムに魅力を感じたことで、入社を決断しました。

熊谷組の設備職では、研修期間として入社後2年間は、各職種の基礎を学べる教育カリキュラムが組まれています。私は1年目で小さい事務所やマンションの設計を、2年目でホテルの現場と事務所の積算を経験しました。その後部長と面談し、希望の職種について相談する流れです。私はその際に施工を希望して今に至ります。

3つの設備職から施工を選んだ経緯

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設備職の設計・施工・積算の中から施工を選んだ理由は、研修が終わったときに「分からなさすぎて、このまま終わっていいのかな」と自分の中で疑問に感じたからです。設備の施工職の役割は、建物の電気・空調・衛生設備において、工事が円滑に進むように品質、コスト、工期、安全を管理することです。お客様と近い立場にいるからこそ、要望を適切に汲み取り、使いやすい設備配置が実現するように取りまとめなくてはいけません。

自分のキャリアを考えたときに、「現場から内勤に移るケースはあると思いますが、設計・積算から現場に移る選択は難しい」と考え、現場を経験するために施工を希望しました。この選択が正解だったかは分かりませんし、今後も分からないかもしれません。ただ、自分が納得するまで現場で勉強し続けようと思った気持ちを大切に、日々の業務に向き合っています。

施工の仕事では、お客様の他に設計事務所との連携が重要です。現在の作業所では、設計事務所が作成した設計図書をもとにして、「排水のルートが実現できるのか」などを現場で確認しながら作業を進めています。私は大学の現場を3回連続で担当しているのですが、現場ごとに要望やお客様との関わり方が異なるので、施工に正解はないと感じています。

設電設備で重要な使い勝手への気遣い

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設備職は人数が少ないので、現場を掛け持ちすることが多い職種です。1人で現場対応することも珍しくないので、各現場で適切な判断ができるように日々努めています。人数が少ない分、社内での横のつながりが活発で、一度も会ったことがない別の支店の方に電話で相談することもあります。つながりを活かして情報交換できている点はとても良いことです。

業務においては、お客様からの感覚的な内容で「暑い」「寒い」「うるさい」のような設備に関するクレームが多い点に難しさを感じます。設備に関する使い勝手や感じ方は人それぞれですし、建物を使用してからでないと実際にどのように使用されるのか分からないこともあります。

だからこそ、お客様へのご説明の際に過去の事例を挙げたり、上司から助言をいただいたりして、できるだけリスクを回避するように努めることがとても大切です。少しでもリスクがあるなと感じたら、例えば「現状の配置からエアコンの位置を変えてしまうと、風が人にあたることが気になります。」などお客様に対して、懸念点を明確かつ丁寧にお伝えすることを心掛けています。

竣工後にお客様からご意見をいただくこともあるのですが、設備職は建物の使い勝手を想定した細かい部分での気遣いが重要となります。仕様の意図を詳細に丁寧にお客様へお伝えすることで、ご満足いただけるクレームのない建物に一歩近づくので、事前のご説明が必要です。

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気軽に相談しやすい関係づくりが大切

設備職は「実際に使う人がどう感じるか、何を求めているのか」を考えて業務に取り組むことが大切です。以前、大学の現場で工学部の研究室を担当した際に、40名ほどの先生と各々打ち合わせをしながら、棚の置き方や電源の配置などを決めたことがありました。

打ち合わせに基づいて先生方からのご要望を全て取り入れると、「コンセントを天井から垂らすとスクリーンにかぶる」など、別の不具合が出てくることがありました。話し合いを重ねていくと最初の設計図書とは異なる形になったり、サイズ感が設計図書とリアルとでは、異なっていたりすることも珍しくありません。

また、使う人は建築設備について知らないことが多いので、「動力が〜」などと専門用語を使っても伝わらないことがあります。誰もが理解できるくらいに、丁寧に言葉を選びコミュニケーションを取ることを心掛けています。その結果、「話しやすい・聞きやすい担当者」だと感じていただけたことで、先生方との信頼関係を築くことができ、直接連絡を取って打ち合わせすることで効率的に現場を進められました。実際に設備を使用される方々から信頼を得たと実感できたので、とても嬉しい経験となりました。

SCHEDULE

1日のスケジュール

出社
朝礼、現場確認、メール・資料チェック
翌日の打ち合わせ

休憩
昼礼、現場確認/協力業者との打ち合わせ等

打ち合わせ・資料確認/作成
退社

就活生へのメッセージ

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設備職は発注者様や実際の使用者の方、施工に携わるさまざまな方と関わる機会が多いので、積極的にコミュニケーションを取れる人が向いていると感じています。また、専門性に特化したことだけではなく、幅広い知識を求められることが多いので、いろんなことに興味を持てる人は、より楽しく感じられる職種だと思います。

就活中はさまざまな不安が常に頭をよぎるものですが、裏を返せば不安や疑問を解消できるチャンスです。自ら行動し、いろいろと質問する機会を多く持つことをおすすめします。時間をかけて入社する会社をじっくり選べるのは今だけです。入社した後に「違ったな」と感じてしまうのはとてももったいないので、会社説明会や会社訪問などでその会社の雰囲気を感じ、積極的に質問することを心掛け、自分に合った会社を見つけてください。

  • 所属・役職・内容は取材当時のものです。

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