社員インタビュー 【研究】

開発して終わりじゃない。

現場の声をすくい上げながら

「ものづくり」の

最前線に立ち続ける。

A.M.

技術本部 新技術創造センター 木材利用開発グループ 
2019年入社

研究1
経歴
農学部出身。入社以来、木材利用開発グループで、木造建築の研究開発に従事。都市の木造ビルを実現させるために、構造や耐火の技術開発を行っている。代表的な技術開発は「木質耐震垂れ壁構法」「λ-WOODシリーズ」など。1年に1~2か月は実験のために、つくば市の技術研究所に通う。
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木造建築の可能性を学び、研究職へ

研究2

もともと建築やインフラを学びたくて大学進学をしたものの、3年生の進路選択のタイミングで希望だった建築学部への進学が叶わず、農学部へ進学しました。農学部で勉強する中で、林業・木造建築という分野と出会い、実験や製作を通して自らの手で作ったり壊したりするのが面白くて、木材や木造建築の魅力や奥深さに惹かれていきました。

大学院では、木造の構造強度を専門に研究していたので、就活は「木造建築の設計や技術開発に携わりたい」「ものづくりの第一線で働きたい」と、ゼネコンの研究職を探していましたが、なかなか募集が見つかりませんでした。専門性が高い研究職は、経験者である中途社員の募集が大半を占めていたり、新卒の採用枠がある企業もスカウトがメインだったりと、採用枠は狭き門でした。

そんな中、熊谷組はチャレンジしたい新卒にも門戸を開いてくれていたので迷わず応募しました。さらに就活当時は、熊谷組としても中大規模木造建築に力を入れていこうというタイミングで、木質部材の開発や技術開発を担う技術者を必要としていたことが、入社の決め手になりました。

また、私のおじが熊谷組の元社員だったということも入社を決めた理由のひとつです。おじからよく「人が温かい会社」だと聞いていましたし、実際にお会いした社員さんたちも、全員温かくてやさしい方ばかりでした。就活中にお会いできた社員の数も、他の会社に比べると桁違いだったのが印象的でした。リクルーターの方とその上司だけでなく、研究所訪問や現場見学もさせてもらい、たくさんの社員に会わせてもらったことを覚えています。そこから、「熊谷組は面倒見のいい人が多い、人間くさい会社だな」という印象を受けましたね。

入社2年目でプロジェクトリーダーに

研究3

私にとって代表的な仕事は、入社2年目でプロジェクトリーダーとして携わった「木質耐震垂れ壁構法」の開発です。鉄骨造に木材を耐震部材として組み込むことで、中高層建物でも木材をそのまま見せる“あらわし”として使えて、木のぬくもりを感じられます。

開発チームのメンバーは、大学教授や大手木材メーカーなど社外専門家の他、設計や施工など現場のプロフェッショナルである社内メンバーも参画しており、錚々たる顔ぶれです。それぞれに意見を出してもらいながらプロジェクトを推進することは簡単なことではありませんでしたが、メンバーの経験や能力を掛け合わせながら、新しい技術の誕生に立ち合うことができたのは、非常に楽しく、勉強にもなりました。

また、同年には木質耐火部材「λ-WOODシリーズ」の開発も手がけました。これは、硬質せっこうボード(通常のせっこうボードよりも比重を高め、表面硬度を上げた製品)と耐熱耐火パネルを組み合わせることで、耐火被覆層を薄くした部材です。実際に採用された現場に出向き、職人さんたちに「ダメ出ししてください」とお願いしたところ、いろいろな意見をいただき、自分たちの見えていなかった施工上の改善点を見つけることができました。その後、改良を重ねて「λ-WOODⅡ」が完成。コスト面はもちろん、環境に配慮し、ビルを解体する時は、中の木材と耐火被覆を分別して廃棄、再利用できるようになっています。

「木質耐震垂れ壁構法」にしろ、「λ-WOODシリーズ」にしろ、新しいものづくりには、その分野の専門家の経験や知見を取り入れた、“専門×専門の掛け算”をすることで新技術が生まれます。新しい価値提供につながる製品が誕生した時は、この上ない喜びを感じますし、それが実際に現場で使われることがゼネコンで研究開発をする醍醐味だと強く感じます。

研究開発現場に欠かせないチームワーク

研究4

“専門×専門”で新しい技術を開発するカギは、メンバー同士の連携です。特に、入社2年目で開発プロジェクトをマネジメントする中で、結果を出すために自分の業務をこなすだけでなく、メンバーにどう声がけするか、メンバーのためにどういう行動を取るべきか、といったことを考えるようになりました。

熊谷組は、部署の垣根がなく、互いに教え合い、みんなで“いいものをつくろう”という空気があります。各分野の専門家である社員たちが、入社間もない私の声掛けにも真摯に向き合ってくれ、助言もいただくことで、一丸となってプロジェクトを推進することができました。また、若手に新技術開発プロジェクトのリーダーを任せるくらい個人の裁量が大きく、モチベーションが高い若手社員には活躍するチャンスを与えてくれるのが熊谷組なんだなと肌で感じました。

また熊谷組の社員と関わる中で素敵だなと思うところは、メンバーの方々の「できない理由」ではなく、「できる方法」を探すという姿勢です。先ほどの「木質耐震垂れ壁構法」を例に挙げると、建築基準法上、中高層の建物の柱や梁は、耐火のために木材を他の素材で覆わないといけませんが、そうすると木材の質感を生かしたレイアウトやデザインは諦めなくてはいけません。でも、耐震部材として木材を組み込むことで、木材を耐火被覆で覆うことなく質感を活かすことができます。こうした「できる方法を探す姿勢」の必要性は、メンバー同士でのアイデア出しから学ぶことができました。

また、研究開発は研究所にこもるだけが仕事ではなく、施工管理者や職人さんの声を拾いに現場に行くことも重要です。施工する現場の方と対話を重ね、時には手厳しい意見もいただきながら試行錯誤する。まさに、ものづくりの最前線にいることを実感しますし、そこが熊谷組で研究職として働く大きな喜びです。

研究5

研究者として追い求める未来

ゼネコンで研究開発に携わる意義は、社会に役立つ技術を生み出すこと。また、その技術を通して、魅力的なカッコいい建物を作ることだと考えています。

研究開発のポジションは、社会と現場のニーズに応える部材や技術を生み出す一番の専門家です。「木造建築ならA.Mに聞いて」と言われる存在になれるように、研究者として技術開発しながら、リーダーとしてもプロジェクトをけん引する、その両方を頑張っていきたいですね。自己研鑽に励みながら、これまでのようにさまざまな分野の専門家の知恵を掛け算させ、新しいものづくりができたらと思っています。

木造技術者としては、これからさらに木の心地よい使い方を追究していきたいです。木造の高層化を目指していく一方で、「果たして木造の高層化が正解なのか」――そこを問い直してみる。そして、「木を地産地消で使う」「長く使う」「再利用する」など、環境に配慮した使い方にも思いを巡らせたいです。これまで以上に、設計、現場と力を合わせた技術開発を目指していくことが必要だろうと感じています。

SCHEDULE

1日のスケジュール

業務開始
メールチェック、打ち合わせ、実験など(日による)

休憩
打ち合わせ

実験、解析など(日による)
退社

就活生へのメッセージ

研究6

数ある会社の中から熊谷組に興味を持っていただけるのは、私たちの一つひとつの仕事ぶりが評価されてのことだと、嬉しく思っています。

熊谷組に向いているのは、前向きにチャレンジできる人。それこそ「できない」と言うのではなく、「できる方法」を考えられる人です。熱意を持っていれば、若手にもいろいろ任せてもらえるので、早いうちから仕事のやりがいを感じられると思います。

会社に入るとどうしても会社の利益になる技術開発が求められますが、学生のうちは、純粋に社会に役に立つ研究や現象を追い求める研究ができますから、そういう研究にどっぷりつかってほしいですね。学生時代に取り組んだ研究は会社に入ると、より俯瞰して見ることができるようになり、あの時の自分や先輩・後輩の研究は、こういう形で関わり合うのだという発見が必ずあります。

私の場合、実際に「木質耐震垂れ壁構法」の開発時には、研究室の恩師がプロジェクトメンバーに入ってくださいましたし、普段から大学院時代の仲間に、技術的なことを尋ねることもしょっちゅうです。そういったネットワークがあることがどれだけありがたいことか、今になってよく分かります。

社会に出てから、物事を広く、かつ深い視点で見るためにも、学生時代には学生時代にしかできないこと、勉強も勉強以外のことにも没頭してほしいですね。

  • 所属・役職・内容は取材当時のものです。
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