社員インタビュー【土木IT・DX】

IT・DXを「現場のチカラに」

技術開発で実現する

施工の効率化。

竹下 嘉人

九州支店 土木部 大切畑ダム作業所 
2019年入社

土木IT・DX1
経歴
2019年に機電機械職として熊谷組に入社。ICT推進室(現在のDX推進部)に所属し、土木の現場支援や新しい技術の開発・導入を担う。
現場の施工効率化、会社のDX推進の役割も担い、各工程での生産性向上に寄与。現在は大切畑ダム作業所にて施工管理に携わりつつ、土木現場へのDX・ICTの導入を支援している。
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熊谷組を選んだ理由

土木IT・DX2

大学時代は機械システム工学科だったこともあり、土木分野ではなく、自律移動ロボットや無線機の開発に取り組んでいました。そんな学生時代の2016年に熊本地震で実家が被災しました。私の両親は以前に関西に住んでいたので、1995年の阪神淡路大震災でも被災しています。私はその1か月後に生まれたので当時の記憶はありませんが、幼いころから当時の震災の話を両親から聞きながら育ち、私が学んできた機械・情報分野を災害関係で役に立てることを仕事にしたいと強く思うようになりました。

大学時代に取り組んでいた無線機の研究開発の関係で阿蘇大橋地区にて災害復旧を行っている熊谷組の現場を見学させてもらう機会がありました。そこで稼働していたのは、無人の建設機械。現場から離れた位置から安全かつ確実に建設機械を遠隔操作する「無人化施工」により災害復旧を行っていました。

平時だけでなく、災害時だとしても無人化施工の技術により建設機械を稼働させ、災害に役立てるその技術、また現場のスケールの大きさに感動したことを今でも覚えています。そして、無人化施工における熊谷組の理念に共感したことが入社の大きな決め手となりました。

現場は環境変化が多いため、柔軟な対応力という人がもつ「かしこさ」が欠かせませんし、状況判断の良し悪しによって施工効率も変わります。熊谷組の無人化施工は、時々刻々と変化する災害復旧の現場のなかでも、建設機械を自動化しつつも遠隔操作を取り入れるなど「人が介在する価値」を大切にしている点が特徴です。「人がいかに効率的に作業できるか」を重視しており、現場の人のことを大切にする、無人化施工における熊谷組の考えに共感しています。

熊谷組の魅力

土木IT・DX3

DX推進部では現場支援と新しい技術開発が主なミッションです。本社勤務の際も月の半分ほどは、茨城県つくば市にある技術研究所や現場に出張していました。筑波技術研究所では技術開発や実験場での動作検証などを行い、現場支援としては測量や調査業務、また本社で開発を進めている技術を実際の現場で導入して検証していました。

私が2年目の時から、高速道路のリニューアル工事の際に用いられる新工法「コッター床版工法」における品質管理システムの開発に従事していましたが、当時入社2年目~4年目にもかかわらず、システムの企画から開発、現場検証、メディアへの発表に至るまで携わらせてもらいました。

このように、若手の意見が取り入れられ、サポートしてくださる先輩方がいて、大きなプロジェクトでも年次にかかわらず意見を言い合える風土は熊谷組ならではの魅力です。自分が主体となって、開発した技術が論文だけでなく、新聞やインターネット記事として世に出たことは、モチベーションも上がりましたし、仕事の自信にもつながりました。

土木現場へのICTの普及

土木IT・DX4

現在勤務している大切畑ダムの現場では、施工管理業務に携わっています。それと同時に、今まで開発した技術を現場に普及するために何が必要かを検証するのも重要な業務です。施工効率の向上、建設機械との接触災害の防止、日々の施工状況の管理など、様々な場面においてDXの推進を目的とした取り組みを行っています。

特にドローンは土木現場と相性が良く、上空から現場状況や施工範囲を写真に収めることでお客様だけでなく、現場職員、職人さんとのイメージの共有にかなり役立ちます。現場はスケールが大きいので、俯瞰して全体像を捉えることは非常に重要です。イメージの共有がしやすくなり、コミュニケーションの質が変わりますね。

また連続的に写真を撮ることで、施工状況を3次元データとして得ることができ、施工進捗の把握、施工工程の検討等にも役立ちます。このように現場に様々な技術の導入を進めつつ、活用方法の検討や適用するための課題整理を行い、現場へDXの推進を図っていきます。

土木IT・DX5

パッと見て分かりやすい仕事を常に意識

1年目の時、現場支援業務のなかで、現場の現況図面から断面図を作った際に先輩からの助言を受け、“親切な仕事”を常に心がけるようになりました。図面を描いた本人としては分かる内容だと思ったのですが、先輩から「説明が足りていないね。パッと見て何が書いてあるか分からないと親切じゃないよ」とフィードバックされました。その言葉を踏まえて改めて自分で資料を作り直してみると、「確かに親切さに欠けるな」と思うところが多々ありましたね。誰が見てもパッと分かる工夫をもっと盛り込むべきでした。

学生の時は自分の研究を自分のやりたいように進めればOKでしたが、社会人になると自分の仕事の先にいる人にも思いを巡らせないといけません。DXの推進においては特に、自分の仕事の先にいる人が必ずしもITの分野に長けている人ばかりではないため、誰にでも伝わるように分かりやすく資料や図面を作成する必要があります。

特にソフトウェアや機械の導入に際し、マニュアルを作成する時などは、画面のスクリーンショットや補足説明、写真などイメージ画像を多く活用して、分かりやすいマニュアルを作成することを心がけています。

SCHEDULE

1日のスケジュール

本社:机上検討、資料作り、動作検証、解析、打ち合わせ等
出張:打ち合わせ、測量、動作検証

休憩

本社:資料作り、動作検証、解析、打ち合わせ等
出張:測量、動作検証、ヒアリング等

就活生へのメッセージ

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災害大国とも呼ばれる日本において、今後も全国各地で災害が発生することが考えられます。熊谷組は、ゼネコンとして、インフラを構築して維持管理するのはもちろんのこと、災害が発生した際にすぐに住民の皆様の日常を取り戻すために迅速な復旧にも取り組んでいます。こうした災害復旧の現場では、二次被害の防止や迅速な復旧対応が求められており、また平時の現場では工期の短縮、施工の省力化、省人化などが求められています。

このような背景から建設業界ではDXの推進に向けてICTの導入・活用が活発に進んでいます。DXの推進が活発になっている今こそ、新たな発想をもつ若手の皆さんの力が期待されています。

熊谷組には、若手が挑戦できる環境がたくさんあります。恐れずにたくさん挑戦していきましょう。そうして得られたものが自分の技術となり、知恵になるのだと私は思います。

  • 所属・役職・内容は取材当時のものです。
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