社員インタビュー【研究職】

耐震の研究開発は

将来への投資、安全に加えて

経済的損失の少ない建物を。

服部 翼

技術本部 技術研究所 防災技術研究室 
2017年入社

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経歴
2017年の入社以来、技術研究所で建設の根幹となる建築構造系の研究開発に従事する。防災の中でも専門分野は耐震。建物の安全を第一に考えつつも、経済面の被害をいかに少なくできるかを強く意識している。自身が研究開発に携わった技術が採用され、会社の利益に貢献できる未来を目指している。
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熊谷組を選んだ理由

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大学時代は建築学科だったこともあり、建築系の企業に勤めたいと思っていました。ただ、当時は建設会社の職種については、設計にしか関心を持っていませんでした。そんな中、大学の掲示板に熊谷組の研究職の求人票があるのを見つけたんです。その後、大学の先生にも勧められて、話だけでも聞いてみたいと思ったのがきっかけになります。

募集に申し込みをすると、社員の方から直接話を聞く機会を得ました。そこで「今後、研究開発に力を入れていきたい」というビジョンを聞いて、「熊谷組で研究開発に取り組んでみたい」と強く意識するようになったことを今でもよく覚えています。研究職は設計や現場など、いろいろな領域で働く方と連携できるので、挑戦できることの幅が広い点に魅力を感じました。

研究開発の仕事について

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私が入社した2017年に技術本部が新設され、会社としても研究開発に力を入れていく流れになりました。私は防災技術研究室の所属であり、主に防災の観点から地震対策全般を行っています。その中でも「耐震」が専門分野です。

耐震的な側面の話をすると、既存の設計法であれば、大地震が来たとしても倒壊することはほぼないと考えています。人命を守るためにも倒壊の防止に重きを置いているので、大きな地震があったとしても安全は確保できるはずです。

一方で私たちの研究では、将来的に大きな地震が起こった際に建物の被害をなるべく減らし、経済的損失を軽減することにも目を向けています。大地震で建物に損害があると、建て直しなどにかかる費用は莫大です。たとえ倒壊を免れ、命が助かったとしても、建て直しなどの費用がかさむことで経済活動の継続に支障をきたしてしまいます。安全は第一に考えていますが、未来を見据える上では、経済面での被害をいかに抑えるかが大事です。「大地震が来た際の被害を最小限に抑える」という発想で日々の研究開発に取り組んでいます。

研究開発によって想定外の事象にも対応できるようになると、大地震の際の「建物の存続」にもつながると考えます。大地震が来ても壊れないだけなら、要塞のような建物にすれば良いでしょう。しかし、安全と予算のバランスを取ることが非常に重要だと考えます。基本的な安全性は建築基準法によって担保されているので、その上でいかに建物に付加価値をもたらせるかが研究開発の使命です。

服部さんが重視するのは会社への貢献

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研究職は会社の利益で研究を行っているので、将来的な成果にきちんとつなげていきたいです。研究開発が実際に利益につながった機会はまだそこまで多くはないので、それとは別の支援業務で会社に貢献できるよう努めています。専門分野を自分で調べる時間をなかなか取れない現場の方々に、知識面でサポートができるよう、日々専門知識の習得を心がけています。

土木事業本部と連携して対応した橋梁用の「コッター床版工法」などが良い例です。コッター床版工法とは、橋梁用プレキャスト床版を高速かつ簡単につなぎ合わせることで工期を短くする技術であり、開発における構造実験や解析などに携わりました。高速道路を工事する際は交通規制をかける必要があります。そのため、利用者の方の利便性にダイレクトで影響が出ます。研究開発をすることで現場に携われ、現場で技術が活用されるのは非常に嬉しいことですね。実験できる施設が自社にあると技術を保有できますし、確かな技術があると社内からも頼りにされるので、それは分かりやすくやりがいにつながります。

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これからの目標

私が所属する防災技術研究室には、30代以下のメンバーが7人いるなど若手研究員が多く、積極的に若手の研究企画を採用してもらえる印象です。若手の内から研究開発業務を主体的に取り組め、研究者としての成長につながる環境が整っている点は大きな魅力だと感じます。

数年前まで、研究室内では私が一番の若手でした。気づいたら割と中間からちょっと上くらいの年齢になっていました。技術研究所は各グループで専門性が分かれているので、他のグループとのつながりはそこまで多くありません。他グループの専門分野について詳しくはわかりませんが、専門以外のことでコミュニケーションを多く取っていきたいです。たとえば、以前に開催した若手ワーキングなど、メンバーが気軽に集まれる機会を増やしていければと思います。

SCHEDULE

1日のスケジュール

出社
実験の日は実験場にこもって作業
デスクワークの日は実験のデータ整理・分析、レポート作成

休憩(お弁当を頼むか、すぐ近くのコンビニで調達)
実験がある日はさらにこもって作業に没頭
他社や大学との共同研究、会議、学会、発表などがある日は外出

終業時間になったら実験装置をストップして帰宅(ワークライフバランスを意識)

就活生へのメッセージ

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研究職の仕事は常に変化があります。ルーティーンワークの業種とは異なり、日々同じ仕事をすることはありません。毎年の研究内容もどんどん変わりますし、日々の業務に関しても実験をやる日もあれば、デスクワークに徹する日もあります。そうした常に変化がある環境の中で、「今までやったことのないことをやり遂げてみたい人」には合っていると思います。

若手社員が多い技術研究所は、研究の企画から予算獲得、研究計画の策定や実験結果の分析など研究開発業務の一連の流れを自身の裁量で主体的に取り組める点が魅力です。その分、責任も大きくなりますが、さまざまな課題に対して試行錯誤を繰り返すことで、研究者としてより成長できる環境が整っています。研究開発への意欲があり、熊谷組で大きな開発を成し遂げたいという熱意がある方は、ぜひ一緒に働きましょう。

  • 所属・役職・内容は取材当時のものです。
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