「コッター式継手施工10,000組達成記念セレモニー」を開催

2024年02月09日

株式会社熊谷組(代表取締役社長:櫻野泰則)と株式会社ガイアート(代表取締役社長:石塚周平、本社:東京都新宿区)、オリエンタル白石株式会社(代表取締役社長:大野達也、本社:東京都江東区)、ジオスター株式会社(代表取締役社長:端山真吾、本社:東京都文京区)(以下、「開発4社」という)は、共同で開発した「コッター床版工法」による床版取替工事において、コッター式継手の施工が延べ10,000組目となることを記念し、記念セレモニーを開催いたしました。

1.コッター床版工法とは

コッター床版工法は、供用中の道路における橋梁床版の取り替え工事に用いる技術です。コッター式継手を用いてプレキャスト床版を接合することで、従来の工法に比べてより速い施工が可能です。接合は床版に埋設されているC型金物にくさび状のH型金物を挿入し、固定用ボルトを締め込むことで十分な接合強度を確保します。

コッター床版工法の特徴・利点

(1)急速施工・省人化が可能

現場での鉄筋・型枠組立作業が不要で、床版の設置から接合までの作業日数を約50%短縮、作業人員を約60%低減することが可能です。

(2)床版面積の99%をプレキャスト化

従来工法は、プレキャスト床版の接合部に幅30cm~40cmの現場打ち部分(間詰めコンクリート部)が必要でしたが、本工法の接合部は2cmの目地となり、床版面積の99%をプレキャスト化できます。

(3)熟練工が不要

接合作業が、ボルトを締め付けるだけの簡単な作業で済むため、従来工法のような熟練工(鉄筋工、型枠工など)が不要です。

(4)将来、部分的な取り替えが容易

コッター床版は接合部のH型金物を切断しても、まわりの床版の強度に影響しないため、部分的な床版取り替えが容易であり、供用後のメンテナンス性や、災害時の早期復旧等においても優れた性能を有しています。

(平成31年2月7日プレスリリース)

2.コッター式継手施工実績

コッター床版工法は、2020年7月東北自動車道小坂川橋(上り線)での高速道路初採用を皮切りに、順調に施工実績を伸ばし、2023年度末には、床版取替面積累計約15,000m2、使用したコッター式継手が累計約12,900組に達する見込みです。
これまでに、各工事で蓄積された施工データを分析することで、コッター式継手の小型・軽量化によるコストダウン、施工方法の改善による施工の高速化、橋梁のフルプレキャスト化による品質向上など工法の改良を継続的に行ってきました。
同時に開発4社は、コッター式継手販売の共同事業を進めており、開発4社以外の施工実績(累計で約2割、2023年度は約5割が開発4社以外の施工)も増加しています。今後も順調に施工実績が伸びる予定で、これに伴い開発4社による共同事業も順調に収益を伸ばしており、さらなる受注拡大が期待されています。
今後は、高速道路のリニューアルプロジェクトを中心に実績を積み重ね、海外への展開も視野に入れて更なる技術の進化に取り組んでまいります。

3.コッター床版工法の施工実績

コッター床版工法の施工実績は以下のとおりです。一部非公開の工事を含みます。

4.コッター式継手施工10,000組達成記念セレモニー

コッター式継手の施工が10,000組目を迎えることを記念し、以下のとおり記念式典を開催いたしました。記念式典では、開発4社代表による10,000組目の継手(H型金物)の挿入式を執り行い、関係者一同で10,000組達成を祝賀いたしました。

  • 日 時:令和6年2月9日(金)11:00~11:30
  • 場 所:東名高速道路 滝沢川橋(山北)
  • <工事概要>
    • 工事名:東名高速道路(特定更新等)酒匂川橋他2橋床版取替工事
    • 発注者:中日本高速道路株式会社 東京支社
    • 施工者:(株)熊谷組

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