当社社員の作品が「CLT DESIGN AWARD 2023 -設計コンテスト- 」で 環境大臣賞を受賞しました

2024年03月14日

3月6日、当社社員が応募した作品『Re下谷小学校 -CLTを用いた既存ストックの再生-』が、「CLT DESIGN AWARD 2023 -設計コンテスト-」で環境大臣賞を受賞しました。

一般社団法人日本CLT協会が主催する「CLT DESIGN AWARD 2023 -設計コンテスト-」は、創造的なCLTの設計、環境に配慮した実現性のあるCLT建築物の提案を募集し、優れた作品を表彰するものです。コンテストを通じて、CLTの普及やCLTを利用した工法等の新たな技術開発を促進し、都市の更なる木造・木質化、持続可能な建築の推進を目指しています。

今年度のテーマは『市街地の小学校』。市街地における小学校の役割や地域との交流に焦点を当て、CLTを活用し、多様な子供たちに対してインクルーシブな学びの場を提供するとともに、地域コミュニティの一部としても機能し、子供たちと地域を繋ぎ、新しい価値を生み出す市街地の小学校の設計提案が募集されました。応募総数149点(エントリー数249件)の中から大臣賞3点、日本CLT協会賞2点、日本CLT協会賞学生賞1点が選ばれ、当社社員の作品は環境大臣賞を受賞しました。

  • CLT:「Cross Laminated Timber」(直交集成板)の略。

【受賞概要】

環境大臣賞『Re下谷小学校 -CLTを用いた既存ストックの再生-』
株式会社熊谷組 荘司 知宏、本多 みずほ、金子 奈央、多田 翔哉、野瀬 匠

~コンセプト~

東京・上野の地に残る旧下谷小学校は、関東大震災以後RC造の小学校のプロトタイプとしてつくられた復興小学校のひとつである。本計画では、CLTを用いた耐震改修に可能性を見出し、老朽化した校舎を既存ストックとして保存・活用して、次世代に向けた小学校へと再生した。既存躯体に外付けしたCLTは耐力を付与するとともに、平面を柔軟に拡張し、CLTの木質と歴史的意匠が織りなす空間を創出することができる。既存外壁の南側には、一般教室や特別教室である「CLT room」を拡張し、北側にはCLTを構造フレームとした大空間「CLT void」を増築した。東京の市街地において、近隣に分散する小学校や公共施設と機能を相互に補完し合う関係性を構築することで、小学校を通して地域全体に新たな価値をもたらすことを考えた。長きに渡って地域に根付いた近代遺構をCLTによって現代版復興小学校として再生することで、歴史継承、地域交流、多様な学びを生み出す場所となることを目指した。

【関連リンク】

CLT DESIGN AWARD 2023 -設計コンテスト- 受賞ページ