"フリープラン対応型乾式二重床NSフロアー(NS-Ⅳ)"を開発
2010年01月07日
株式会社熊谷組(取締役社長 大田弘、本社:東京都新宿区)、野原産業株式会社(代表取締役社長 野原数生 本社:東京都新宿区)、有限会社泰成電機工業(代表取締役社長 片桐佑介,本社:長野県駒ヶ根市)は、“フリープラン対応型乾式遮音二重床NSフロアー(NS-Ⅳ)”を開発致しましたので、お知らせ致します。
今回開発した工法は、間仕切壁直下の補強脚を設置しなくても、床剛性を高めることにより間仕切壁の位置を自由に変えられる床構造で、完全フリープランに対応し間取り変更可能な二重床床構造です。
1.概要
近年、集合住宅のフリープラン、バリアフリーやSI住宅への対応から乾式二重床の床先行工法を採用するケースが増えております。
従来、乾式二重床床先行工法の間仕切壁直下には補強脚を設置しておりました。今回、従来の床先行のように間仕切壁下に補強脚を入れることなく、床下地自体の床剛性を高めることにより、床下地上の間仕切壁が自由に設置でき、販売時においても間仕切壁移動等の設計変更やセレクトプラン等の対応が容易であること、将来的なリフォームを行う場合においても対応し易いなどメリットがある完全フリープラン対応型工法を開発致しました。
2.工法について
フリープラン対応型 乾式二重床NSフロアー(NS-Ⅳ)は、NSフロアーⅢに対して床下地の床剛性を更に向上させた工法です。具体的には、二重床下地材はパーティクルボード20mmの上に硬質石膏ボード12.5mm、更に下地合板(針葉樹構造用合板)12mm下地材の構成としております。床下には支持脚NS-Ⅲ型をパーティクルボード長手方向(1820mm方向)に対し455mmピッチ、短手方向(600mm方向)に対し300mmピッチに配置した工法となっております。床衝撃音低減性能はNSフロアーⅢと同等以上で、床としての剛性を向上させた工法になっております。
なお、本工法は特許出願中です。財団法人 日本建築総合試験所においてNSフロアーⅢと同等以上の高い床衝撃音低減性能と耐荷重性能を確保していることを確認しております。
3.特徴
○ 間取り変更時に、間仕切壁の移動が可能。
従来の床先行工法は、間仕切壁下に支持をする補強脚が必要でしたが、
フリープラン対応型では、間仕切壁下に支持をする補強脚は不要となります。
○ 床暖パネル位置が自由に設定可能。
硬質石膏ボードは、ビス固定無しでパーティクルボード上に載せ、下地合板は32㎜ビスで
硬質石膏ボードを貫通し、パーティクルボードに固定しています。ビス固定としているの
で取り外しが可能となりました。
○ フローリング仕上げ以外の床仕上げ材にも対応可能
支持脚ピッチを455mm×300mmを標準仕様としている為、カーペットや水廻りの
長尺塩ビシート仕上げはもちろんのこと、石・タイル貼り仕上げにも対応可能と
なりました。
4.床衝撃音低減性能
財団法人日本建築総合試験所における床衝撃音試験の結果を示します。
RCスラブ厚:200mm
床仕上げ高さ:130mm
箱型試験室
試験番号:ⅣA-09-188
低減量
床衝撃音低減性能 軽量:ΔLL(Ⅱ)-3
重量:ΔLH(Ⅱ)-2
5.耐荷重性能
6.コスト
フリープラン対応型 乾式二重床(NSフロアー)の価格(材工㎡単価)は、13,500円となります。
7.今後の展開
今後,集合住宅の乾式二重床に関する重要なツールとして位置付け,デベロッパーや設計事務所などに対して積極的に提案していく予定です。なお、本商品の販売・施工は,野原産業株式会社が、製造は,有限会社泰成電機工業が行ないます。
[お問い合わせ先]
[本リリースに関するお問い合わせ先]
株式会社 熊谷組 広報室
室長:藤島 幸雄
担当:石賀 慎一郎 (電話03-3235-8155)
[技術に関する問い合わせ先]
株式会社 熊谷組 技術研究所 副所長
(兼)都市・居住環境研究部 部長:大脇 雅直
担当:財満 健史(電話03-3235-8724)
[販売に関する問い合わせ先]
野原産業株式会社 インフィル事業部 事業部長:今井 力
担当:小林 秀樹 (電話03-3355-4167)
[製造に関する問い合わせ先]
有限会社泰成電機工業 技術部 常務取締役:堀内 一治
担当:前澤 明 (電話0265-83-1138)