東京厚生年金病院と初の連携訓練 社員が閉じ込められた患者を救出

2010年12月01日

 12月1日、当社は東京厚生年金病院との災害時応援協定に基づいた、自衛防災訓練を共同で行いました。
 当社と東京厚生年金病院は昨年12月7日に震災・火災・テロ災害等に備えた相互応援協定を締結しました。東京厚生年金病院は、当社本社ビルの向かいに位置し、1日の外来患者数約1,400名、入院ベッド520床の大病院であり、また、当社は総合建設業として多くの人材(技術者)を有し、さまざまな資機材を手配することが可能です。相互応援協定の締結は入院患者等に対し、当社が有する人材や手配した資機材を活用した救助活動等が期待される一方、当社に被害が発生した場合には、病院側からの医師、看護師などによる救援活動が行われるなど相互の特性を生かし、震災に備えようとするもので、この訓練は同協定に基づいた初めての自衛防災訓練です。

閉じ込められた患者を救出

 訓練は東京地方に大地震が発生し、同病院の浴室内に入院患者2名が閉じこめられたという想定で行われました。病院から応援要請を受け、当社の社員6人は閉じ込められた患者がいる同病院6階に出動し、浴室の扉が開閉できないことを確認すると、持参したバールやシートなど建設用資機材を使って扉をこじ開け、浴室内に倒れていたロッカーなどの障害物を除去し、患者を救出しました。
 牛込消防署によれば、都内では過去の老人ホーム火災を契機として、163件の応援協定が締結されていますが、改正消防法による防災管理者のいる事業所間での協定は当社と東京厚生年金病院がはじめてで、相互の防災管理者が連絡を取り合って出動する訓練も東京消防庁管内で初の試みとなりました。

駆けつける社員(左) 病院に到着(右)

協力して作業に取り組む社員

バールなどを使って扉上部のパネルを撤去する社員(左) 障害となったロッカーの撤去(右)

 

 

防災訓練を受けて、牛込消防署 小川 一行 署長よりコメントをいただきました

 

 

 貴社HPには「社会貢献活動」についての掲示がありますが、平成21年12月に「東京厚生年金病院」と結ばれた災害時相互応援協定は、地域貢献、地域共助の模範と言えます。  平成22年12月1日、震災を想定した訓練が、東京厚生年金病院であり、貴社自衛消防隊が駆けつけ、素早い組織的活動で助けを待っていた患者を救出したと報告を受けております。訓練ではありますが、災害に立ち向かう真摯な姿に、貴社の心意気、そして、「黒部の太陽」にみられるような「男のロマン」の.一端を感じます。  結びに、貴社の益々のご発展を祈願いたしますとともに、今後も、消防行政へのご協力を賜りますようお願い申し上げます。