技術・サービス・作品

技術・サービス

土木

サポートライニング工法 (トンネル覆工補強)

鋼製アーチ支保工と現場打ちコンクリート内巻き工により補強

概要

過去に建設された、供用中のトンネルは、最近の新設トンネルとは使用材料や施工方法が異なるために、必ずしも良好な品質が確保されたものばかりではありません。
また、時間の経過に伴う経年劣化が顕在化しているトンネルも見られます。

熊谷組は、覆工コンクリートのジャンカ、コールドジョイント、巻き厚不足のほか、乾燥収縮や材料分離などにより発生したひび割れなどにより健全性が低下している既設トンネルの覆工を補強する工法を開発しました。

 

サポートライニング工法は、鋼製アーチ支保工と現場打ちコンクリート内巻き工により補強するもので、最小補強厚さが10cmであるため必用内空断面を確保したまま、確実な補強をすることができます。コンクリート打設用の内型枠は超高強度繊維補強モルタル製の埋設型枠(ダクタル覆工板)を使用します。コンクリートは高流動コンクリートを基本としますが、たまり水のある場合や漏水箇所では水中不分離性コンクリートの使用も可能です。

裏込めコンクリート打設(充填)状況

裏込めコンクリート打設(充填)状況

鋼製模擬トンネルを用いた室内実験

鋼製模擬トンネルを用いた室内実験

 

施工フロー

施工フロー

補強構造

補強構造

 

特徴

本工法の特徴は以下の通りです。

1.確実な補強効果
鋼製アーチ支保工とコンクリートの内巻き工により確実な補強効果が得られ、想定荷重に応じた補強工を設計することができます。
2.裏込めコンクリートの良好な充填性
通常は、高流動コンクリート等の流動性を高めたコンクリートを使用し、2インチの配管で狭隘な空間へも裏込めコンクリートを確実に充填することができます。また、水中不分離性混和剤の使用によりたまり水や漏水箇所での施工も可能です。
3.薄く、軽い覆工板
覆工板は高強度であるため、厚さを薄く(軽量化)でき、以下のようなメリットがあります。
・人力により運搬、組み立てが可能であり、同時に複数個所での施工が可能です。
・最小補強厚さを10cmにできるため、内空断面に余裕が少ないトンネルにも適応できます。
4.経済性の確保
既存のトンネル補強工法よりも経済性に優れています。

 

覆工板
  • (1)形状:長さ1.47m×高さ45cm×厚さ1cm
  • (2)質量:約30kg
  • (3)材料:鋼繊維補強超高強度モルタル(ダクタル)
  • (4)強度特性
    圧縮強度:190~240N/mm2
    曲げ強度:35~40N/mm2

覆工板

ダクタルとは

フランスのブーイング社(ゼネコン)、ラファージュ社(セメントメーカー)、ローディー社(化学品メーカー)が開発した鋼繊維補強超高強度モルタルです。鋼繊維を多量に混入しているため強度が非常に大きく変形性能に優れています。

裏込めコンクリート

スランプフロー試験

スランプフロー試験

水中不分離性試験

水中不分離性試験
(コンクリートを水中に投入しても濁らない)

高性能AE減水剤を使用することにより自己充填性(流動性、セルフレベリング性)を、さらに特殊増粘剤を添加して水中不分離性を確保することができます。

 

【水中不分離性コンクリート(例)】

  • ・水セメント比:35%
  • ・最大粗骨材寸法:10mm
  • ・空気量:4.5%
  • ・スランプフロー:55cm(5分)、65cm(最終)
  • ・水中不分離性試験:上澄み水がpH12以下

 

補強効果

載荷点

補強前後の荷重-変位図

補強前後の荷重-変位図

 

BACK
PAGE TOP