■制振構法とは

 高層建物やタワー状建築物は、建物が柔らかいため耐震的には有利な構造ですが、風や中小地震で比較的揺れやすいため、柱や梁のサイズを上げたりブレースを多数配置して対応してきました。
  制振構法は、建物の頂部に振り子状の制振装置を設置したり、各階に粘性体の制振装置を設置することにより、 風や中小地震時の建物の揺れを低減する構法です。

■制構法と制構法との違い

 制振構法は、主として風や中小地震時の建物の揺れを低減し居住性を向上させる構法です。制震構法は、阪 神・淡路大震災以後用いられている言葉で、主として大地震時に建物に入力する振動エネルギーを吸収すること によって建物の揺れを低減させ、柱や梁を地震から守る構法です。
 それぞれの構法とも、ダンパーとよばれる揺れを吸収する制振(震)装置を設置し、その種類によっては、風や中小地震など日常的な建物の揺れから大地震時における建物の揺れまで低減させるダンパーもあります。

○パッシブ系(受動
建物が揺れ始めると自然に装置が働き、建物の揺れを低減します。

○アクティブ系(能動)
建物の揺れをセンサー等で感知し、動力を用いて建物の揺れが最小となるように制御します。

■特徴

●風や中小地震による揺れを30 %〜50 %低減し居住性が向上します。
●建物の形状種別によって各種ダンパーを組み合わせて用いることができます。
●ダンパーの種類と組み合わせで、風や中小地震から大地震まで効果を発揮します。
●既存建物にも適用可能です。

■制振装置例


振り子式TMD

液柱管ダンパー
 高層建物の頂部に設置し、主として風や中小地震による建物の揺れを低減します。
●名 称:NTT DoCoMo 長野ビル
●発注者:NTT DoCoMo
●設 計:NTT ファシリティーズ
●規 模:地上16 階、地下2 階
●制振装置:多層型粘性せん断ダンパー

■施工実績

 施工実績は、施工中のものを含め8 件あります。


■関連資料…パンフレット:熊谷組の制震構法
      KumagaigumiNow :001 アートホテルズ札幌、006 鋼製スリットダンパー、
                054 極低降伏点鋼ダンパー :068 パワフルTMD、069 耐震技術マップ、
                103 高層RC 制震住宅 :142 地震観測ネットワークシステム