山岳トンネルはどうやってつくるの?

 トンネルのつくり方には色々ありますが、ここでは代表的なNATM(ナトム)工法を紹介します。

1.削孔(さっこう)
 ダイナマイトを入れる穴を掘ります。
 ジャンボと呼ばれる機械により、1度に2〜3個の穴を掘ります。
 トンネルを掘る山の状態は場所によって違うので、これから掘る部分を十分に調査してから、ダイナマイトの数、位置を計画します。

2.装薬(そうやく)
 穴の中にダイナマイトを入れます。
 ダイナマイトは、一つ一つ人が入れていきますが、最近では機械を使った方法もあります。

3.爆破(ばくは)
 ダイナマイトを爆発させ、岩をくだきます。
 穴に入れたダイナマイトすべてを1度に爆発させるのではなく、岩が崩れやすいようにトンネルの内側から順番に爆発させます。

4.ズリ処理
 爆破でくだいた岩(“ズリ”と呼びます)をトンネルの外に運び出します。
 トラクターショベルとダンプトラックを使って運び出しますが、ベルトコンベアー、トロッコやカプセルを使うこともあります。

5.支保工(しほこう)設置
 掘ったトンネルが崩れないように、鋼製の支え(支保工)を一定間隔で設置します。
 支保工はアーチ状で、いくつかに分割されたものをボルトにより接合します。
 支保工の種類、設置する間隔などは、山の状態によって変わります。

6.コンクリート吹付け(ふきつけ)
 厚さ5〜15cm程度のコンクリートを吹付けて、掘ったトンネルの壁を強くします。
 コンクリートをコンクリートミキサー車で運び込み、吹付け機で吹付けます

7.ロックボルト設置
 吹付けが完了したらロックボルトを設置します。
 ロックボルト(3〜4m程度の鉄のクギ)を山に突き刺して、トンネルが崩れるのを防ぎます。

※1〜7の作業を繰り返して、トンネルを掘り進めます。1回の作業で1〜1.5mしか進めないので、1km掘るのに、700〜1000回も繰り返すことになります。

8.防水工(ぼうすいこう)
 トンネル工事の大敵は“水”です。トンネル内への漏水を防ぐためにビニール製の防水シートを貼ります。

9.コンクリート覆工(ふっこう)
 セントルと呼ばれる半円筒形の型枠を使って、最後のコンクリートの壁をつくります。
 このあと、できあがったトンネルの壁をきれいにしたり、電灯や換気設備、防災設備などをつくってトンネルは完成します。

 以上、NATM工法によるトンネルのつくり方を説明しましたが、この他に写真のようなTBM(Tunnnel Boring Machine:トンネルボーリングマシーン)と呼ばれる機械でつくる方法もあります。先頭のカッターフェイスが回りながら岩をくだき、ゆっくりと前進していきます。

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