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ダムコンクリート打設工法いろいろ

柱状(ブロック)工法

柱状(ブロック)工法

コンクリートは一度に大量に打設すると、水和熱【*注】などの影響で温度が上昇するので、冷却の過程で収縮するときに、コンクリートにひび割れが発生しやすくなります。

このひび割れはダムの安全性、水密性、耐久性に悪影響を及ぼすため、あらかじめひび割れの発生しない程度のブロックに分割してコンクリートを打ち込み、収縮を継ぎ目の位置に集中させます。

ダム軸に直角方向の継ぎ目を横継ぎ目、並行方向のものを縦継ぎ目といいます。

柱状(ブロック)工法は、これらの継ぎ目に型枠を設けて、ダム用コンクリートをコンクリート締固め機械および棒状バイブレータで締固めながら打ち込んでいく工法です。

各ブロックの高さが上下し、柱のように施工していくため、このような呼び方をしています。

【*注】水和熱:コンクリートのセメントと水の反応熱のこと。ダム工事などの多量のコンクリートでは水和熱による温度上昇量が多くなるので、セメント量を少なくしたり、あらかじめ生コンクリートを冷やすなどの方法でひび割れの発生を防いでいる。

柱状工法による鳴淵ダムの施工状況(福岡県発注)
柱状工法による鳴淵ダムの施工状況(福岡県発注)

RCD工法

RCD工法

RCD工法とは、Roller Compacted Dam Concreteの略で、コンクリートダムの施工の合理化を図るために、日本で開発された施工方法です。

この工法では、セメント量を少なくし、水和熱の発生を抑えた超硬練りのコンクリート(スランプ【*注】=0cm)を、ダンプトラックあるいはダンプトラックと固定ケーブルクレーン、インクラインなどと組み合わせた運搬設備で、コンクリートを打ち込む場所に直接運搬します。この時数ブロックをまとめて一度に打設しますが、施工しやすいようにブロック間には型枠を設けません。

降ろした超硬練りのコンクリートをブルドーザで敷きならし、ブロックの区切りに振動目地切り機により鉄板を圧入し、目地(継ぎ目)を入れた後で振動ローラによって締め固めます。

【*注】スランプ: コンクリートの軟らかさを示す言葉で、数値が大きいほど柔らかくなる。

RCD工法による道平川ダムの施工状況(群馬県発注)  RCD工法による道平川ダムの施工状況(群馬県発注)
RCD工法による道平川ダムの施工状況(群馬県発注)

拡張レヤ工法

拡張レヤ工法

拡張レヤ工法は、柱状工法とRCD工法の中間的な工法で、従来のダム用コンクリート(有スランプで柔らかめ)をケーブルクレーンあるいはケーブルクレーンとダンプトラックを組み合わせたコンクリートの運搬設備により、コンクリートを打ち込む場所に運搬しますが、このときRCD工法と同じように、数ブロックまとめて一度に打設し、施工しやすいようにブロック間には型枠を設けません。

降ろした柔らかめのコンクリートをコンクリート締固め機械や棒状バイブレータにより締め固めます。

ブロックの区切りは振動目地切り機により鉄板を圧入して目地を入れます。

拡張レヤ工法による片倉ダムの施工状況(千葉県発注)  拡張レヤ工法による片倉ダムの施工状況(千葉県発注)
拡張レヤ工法による片倉ダムの施工状況(千葉県発注)