技術者が語る 熊谷組の「しあわせ品質」

土木部 所長 山口 武士 りっぱな建造物をつくった。それだけでは、私たちは完成とは呼びません。

現場では、熊谷組のグループビジョンである「しあわせ品質」を常に意識してものづくりを進めています。「しあわせ品質」とは、建造物としての品質はもちろんのこと、そこに集う人、使う人が満足し続けられる品質のこと。現場で私は、その大切さを強く実感したことがあります。ある街で地下高速道路の換気塔をつくる工事をしていたのですが、工事自体が近隣住民の方々から反対を受けてしまいました。周辺の住環境を変えてしまうような工事ではなかったのですが、話を聞いてみると彼らは工事そのものではなく、工事の説明がないことに反対しているのだと知りました。改めて定期的に近隣の集いに出向き対話することで距離も縮まり、現場付近で清掃を行う「やるクマ活動」の際には「いつもありがとう」と声をかけていただけるまでになりました。結局、自分たちがいいものをつくってハイ終わり、ではだめなんです。完成後に使う人はもちろん、その街に住まう人、工事期間中の現場周辺の人のしあわせまで考えるようにならねばと実感した瞬間でした。発注者側だけの意図を汲み取ったものづくりでは、熊谷組がめざす建造物はつくれません。私はこれからも、大きな視野をもって「しあわせ品質」を実行していきたいと思っています。

建築部 所長 栂野 晃 設計図通りにつくる。そこに技術があったとしても、本当のしあわせはつくれない。

昔、施工したあるマンションの入居者様から「ゴミ置場の扉の幅が狭く、通勤バッグを抱えながらでは開閉しづらい。なんでこの扉幅なの?」とご質問を受けました。とっさに「設計図通りです」と答え、「住む人のことを考えていないのね」と指摘されてしまいました。マンションのプロとして何を大事にすべきか。それは設計図通りつくることではなく、住まう人の満足を考えるべきだと改めて気づかされ、以来、心に刻んでいます。いま、完成間近のある神楽坂のマンションには、その土地に古くから住む地権者様も移り住まれます。着工後のある日、地権者様から「見てほしい」と相談を受けたのが2枚の雪見障子。解体される家から「母との思い出」と運び出されたものでした。障子を愛でるその姿を見て、私は設計図にはなかった和室をつくりましょう、とご提案しました。本来、施工者が立ち入る領域ではありません。それでも私は叶えるべきだと思いましたし、結果的に事業主、現場の職人たちも一丸となって取り組んでくれました。間もなく入居を迎える一室には、お母様との思い出の障子がおさまっています。技術者に大切なのは、みんなの想いをカタチに変える「想造力」だと思います。これからも住む人、そして一緒に働く人まで、みんなのしあわせをつくっていきたいですね。

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