プレスリリース

新型「小型音カメラ」の開発

平成29年5月23日

新型「小型音カメラ」の開発

 株式会社熊谷組(取締役社長 樋口 靖)は、音を可視化して画像に表示する従来の音カメラを改良してさらに小型軽量化を図り、操作性と可搬性を向上させた新型の「小型音カメラ」を開発しましたのでお知らせいたします。 また、今回開発した「小型音カメラ」では、より高画質な画像で音の発生方向や大きさなどの情報を可視化して確認することができるようになりました。
1. 背景

 通常、音は眼で見ることができないため、サウンドレベルメータ(騒音計)などで計測した数値で表されることがほとんどです。このため当社では、音を視覚的に表示できる機器があれば、もっとわかりやすく音を捉えることができると考えて「音カメラ」*1を開発し、平成13年に実用化しました。
 その後も当社では、さまざまな用途や環境に対応するため研究をかさね、低周波音の測定に対応した「低周波音カメラ」*2や、センサ部分および本体を小さくして、より広い範囲で適用できる「小型リアルタイム音カメラ」*3を開発してまいりました。

 

  *1 音カメラとは,音の発生方向,音の大きさ(音圧レベル:dB)、音の高さ(周波数:Hz)を
    特定し、デジタルカメラから取り込んだ画像上にそれらを表示するものです。中部電力株式
    会社、山下恭弘信州大学名誉教授と当社が共同で開発し、平成13年6月に発表しています。
  *2 「音カメラ」を低周波音に対応させた「低周波音カメラ」を平成17年5月に発表しています。
  *3 「音カメラ」を小型化した「小型リアルタイム音カメラ」を平成22年12月に発表しています。


2. 今回の開発の概要

 

 
使用状況の例


 今回開発した新型の「小型音カメラ」は、以前に発表した「小型リアルタイム音カメラ」*3をさらに改良したものです。
本体部分の大きさは体積比で「小型リアルタイム音カメラ」の半分以下*4となり、持ち運びがさらに容易になりました。さらにフルハイビジョン(FHD)に対応した高画質な画像で音を視覚化できるようにしました。
 また、これまでの「音カメラ」や「小型リアルタイム音カメラ」の電源はAC100V電源のみで、屋外で使用する場合は車載用バッテリと電源変換器(DC-ACインバータ)などの周辺機器を別途用意する必要がありました。今回の小型音カメラでは、そうした不便さを解消するため、既製品の小型バッテリを直接使用できるように音カメラ本体の設計を見直し、バッテリ電源での使用を容易にしました。
 バッテリ駆動では概ね3時間の連続計測が可能です。これまで電源の確保が難しかった山間部や高所、また狭い設備室や車両の室内といった小さな空間などでも使用することが可能になりました。
 なお計測時にデータを記録しながらリアルタイムで結果を表示し、その場で音の情報を確認することができる「小型リアルタイム音カメラ」の特性はそのまま保持しています。

 

   *4 本体寸法は以下の通りです。
    新型小型音カメラ:W360×D300×H145mm(突起部除く,電源系統は別途)
    小型リアルタイム音カメラ(H22年発表):W500×D360 ×H210mm(突起部除く)


 
写真 新型小型音カメラ全景(左:本体,右:バッテリ使用時)

 
写真 新型小型音カメラセンサ部(左:防風スクリーン付,右:防風スクリーンなし)

3. 新型の小型音カメラの特徴

 今回開発した新型の小型音カメラの特徴は以下の通りです。
  ① FHD(1920×1080ピクセル)に対応した高画質な画像で音を視覚化できます。
  ② リアルタイムで測定結果を表示できます。
  ③ 表示する音の大きさ(音圧レベル)や高さ(周波数)を任意に選択できます。
  ④ 測定可能な周波数範囲は160~7600Hzです。
  ⑤ 電源はAC100V駆動とバッテリ駆動に対応しています。
  ⑥ バッテリ駆動で概ね3時間(予備バッテリの使用で6時間)の長時間計測が可能*5
です。

 

  *5 本体寸法は以下の通りです。
    室内(20℃前後)において、音カメラソフトウェア(データ保存なし)を連続動作さ
    せた場合の実測結果です。実際には計測場所の環境条件や使用状況などにより異なります。


 
表示画面(空調室外機の測定例)

 


音楽教育への応用の例

音カメラを用いて発声時の音の広がりを視覚化した例。

教育指導への適用を目指して基礎研究を継続的に実施している。(信州大学と共同研究)

 


4. 今後の展開

 音を可視化するツールとして地方自治体や設計事務所、コンサルティング会社などへ積極的に提案していく予定です。
 また、建設物の音響調査だけでなく、大学との共同研究や音楽教育への応用など、幅広く活用してまいります。

 

                                               以上 

 

 

本リリースに記載している内容は発表日時点のものですので、あらかじめご了承願います。
【本リリースに関する問い合わせ先】
株式会社 熊谷組  コーポレートコミュニケーション室 広報グループ    電話 03-3235-8155
【技術に関する問い合わせ先】
株式会社 熊谷組  技術本部                        電話03-3235-8617

 

個人のお客さまへ
「音カメラ」を使用した計測・調査等につきましては、個人のお客様からのご依頼には応じかねますのでご了承ください。

法人のお客さまへ
「音カメラ」に関するお問い合わせは、最寄の弊社支店「お客さま相談室」、または弊社営業担当者にお問い合わせください。

販売・リース等
「音カメラ」は、販売・リース・レンタル等は行っておりません。

 

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