プレスリリース

効率的な目地充填工法『目地じょうず』の開発

平成24年6月29日

効率的な目地充填工法『目地じょうず』の開発

 株式会社熊谷組(取締役社長 大田弘 本社:東京都新宿区)は、住友大阪セメント株式会社(取締役社長 関根福一 本社:東京都千代田区)、テクノス株式会社(代表取締役社長 中川正俊 本社:愛知県豊川市)、株式会社ファテック(取締役社長 青野孝行 本社:東京都新宿区)と共同で、レンガトンネルの劣化した目地に対する効率的な充填工法『目地じょうず』を開発しました。

1.背景

  レンガトンネルは鉄道が開業した1870年代から1920年代に建設されており、その多くが長期間利用され続けています。レンガトンネルの代表的な変状が目地モルタルの劣化です。この劣化を放置し続けると、最終的にはレンガの剥落に繋がるため剥落対策を講じる必要があります。剥落防止対策の一つに目地充填工法(ポインチング)があり、従来より左官工法が主流でしたが、鉄道の営業線トンネルなどでは施工時間が夜間の短時間に制限されるため、作業の効率化が課題でありました。このような背景から、所定の品質を十分に満足し、従来工法よりも効率的な目地充填工法である『目地じょうず』を開発しました。


2.概要

 今回開発した材料は、耐酸性と可塑性、水中不分離性、超速硬性を有し、煤煙や湧水のあるレンガトンネルで適用可能です。凝結終結時間が30分程度なので、鉄道トンネルで施工する場合でも始発列車の走行に影響しません。
 材料は事前に計量を済ませた状態で専用カートリッジに準備し、水を加えてカートリッジ内で練り混ぜを実施します。練り上げた材料は注入用ガンに装填し、先端ノズルを取り付けて、圧縮空気で材料を排出します。先端ノズルで押し当てながら材料を目地に充填することによって、コテ仕上げを必要とせず、平滑に仕上げることが可能となります。練り混ぜは、予め材料の入っているカートリッジ内で実施するので、材料が飛散する心配はなく、簡単に手早く施工できるものとなりました。

施工フロー

 

レンガ目地充填状況 コンクリートブロック目地充填状況

 写真1 レンガ目地充填状況          写真2 コンクリートブロック目地充填状況

 

材料練り混ぜ 注入機材一式

写真3 材料練り混ぜ             写真4 注入機材一式

 

配合

 


3.特徴

 1.優れた施工性・・・現場での計量不要、注入用ガン(空圧式)の使用で簡単便利
 2.優れた耐酸性・・・特殊配合により、高い耐酸性能を有している
 3.水中不分離性・・・特殊混和剤の使用により、湿潤状態でも適用可能
 4.可 塑 性   ・・・真上方向に充填しても垂れ落ちない
 5.超速硬性    ・・・速硬性セメントの使用により、2~3時間で実用強度が発現
 6.優れた耐久性・・・充填材は無機系のモルタルを使用
  ※コンクリートのひび割れ充填にも適用可能

 

目地材料の特性

 

注入ガンからの吐出状況

写真5 注入ガンからの吐出状況

 

耐酸性

 

耐賛成試験体後の供試体

JISモルタル品    目地じょうず

写真6 耐酸性試験体後の供試体




4.今後の展開

 今後は、一度に充填できるカートリッジ容量を大きくすることで、更なる効率化を目指していく予定です。さらに、維持管理事業者の方からの評価・ご意見を参考に、より社会のニーズにマッチした工法の確立を目指してまいります。
目地充填工法『目地じょうず』が、歴史あるトンネルの維持に役立つことができるよう、積極的に提案していく予定です。また、コンクリートのひび割れ充填についても適用可能なことから、この分野についても積極的に提案していく予定です。


以上

 

[お問い合わせ先]
[本リリースに関するお問い合わせ先]
株式会社 熊谷組  広報室
室長:手島 眞之
担当:小坂田 泰宏 (電話03-3235-8155)
[技術に関するお問い合わせ先]
株式会社 熊谷組  土木事業本部 リニューアル事業部
技術部長:森 康雄
担当:山田 一宏(電話 03-3235-8646)

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