プレスリリース

簡易な継手でコスト削減 「EASYセグメント」の開発

平成17年6月8日

簡易な継手でコスト削減 「EASYセグメント」の開発

株式会社熊谷組(取締役社長:大田 弘)とジオスター株式会社(取締役社長:早稲田 孝)は、良質な地盤を対象とし、覆工に必要とされる機能を徹底的に見直し、コストダウンを図ったセグメント「EASYセグメント」を開発いたしましたので、お知らせします。

1.開発の目的

近年の建設事業を取り巻く環境は依然厳しく、コスト縮減は避けることの出来ない課題となっています。2002年には国土交通省より施工に限らず計画や設計の過程まで見直すコスト構造改革が打ち出され、5年間で15%のコストダウンを図ることまで明示されました。 本開発は以上のような背景を踏まえ、シールド工事費の中で大きな比率を占めるセグメントに着目し、覆工に必要とされる構造を原点から見直し、RCセグメントの合理化を図ったものです。

2.着目点

シールドトンネルは軟弱な地盤を対象に発展してきた工法であり、覆工セグメントにおいても軟弱地盤に十分適用できるような継手構造が一般化されました。これまでも多種多様な継手が開発されていますが、良質な地盤においては必ずしも軟弱地盤と同等の継手機能が必要とされないことに着目し、今回は、良質地盤を対象としてセグメントに必要とされる機能の見直しを行ないました。

EASYセグメントの全景(スケルトンイメージ)

EASYセグメントの全景(スケルトンイメージ)

3.概要

図-1

(図-1)

図-2

(図-2)

1.今後のシールド技術ニーズを考えました。

これからのシールド工事に要求されるものは何か。

  • →コストダウン
  • →工事費構成割合の高いセグメントの合理化

2.セグメントに必要とされる機能を見直しました。

  • 1)施工時→シールド掘進反力部材(図-1)
  • 2)供用時→トンネルの覆工体(図-2)

3.見直しにより、良質な地盤においては、以下の考え方で十分と判断しました。

  • 1)供用時はリング間のせん断締結部材のみ十分である(表-1)
  • 2)施工時荷重に対しては、セグメント間の斜めボルトを併用することで対抗させる(表-2)

EASYセグメントとは、単純なピン構造リング継手(ピンジョイ継手)と簡易な仮設用斜めボルトを用いたセグメントです。

4.特徴

構造概要図

構造概要図

表-1 供用時に必要な締結部材(良質地盤)

セグメント継手 リング継手
せん断締結部材 摩擦力で十分抵抗できるため不要 隣接セグメントとの添設効果を得るために必要
引張り締結部材 良質な地盤では、隣接セグメントの添設効果と、軸力による回転ばね剛性で十分であるため不要 軸方向に引張り力は作用しないので不要

表-2 施工時に必要な締結部材(良質地盤)

セグメント継手 リング継手
せん断締結部材 ジャッキ推力やテールの競りでせん断力が発生するため必要 ジャッキ推力やテールの競りでせん断力が発生するため必要
引張り締結部材 ジャッキ推力によりラッパ上に目開きが発生しようとするため必要 ジャッキ片押し時、内側に目開きが発生するため、カーブ区間では必要

 

5.構造イメージ

仕上がりイメージ

スケルトンイメージ

*良質地盤を対象に徹底的に簡素化しました。

詳細

リング継手:供用時にはせん断締結部材のみが必要となるため、単純なピンジョイント(ピンジョイ継手)により、隣接セグメントとの添接機能を確保しました。基本的にはこのピンと穴にロック機能は設けませんが、急カーブなど施工時荷重により目開きが発生することが懸念される区間においてはロック式のジョイントを使用することとしています。

セグメント継手:供用時には特に締結部材を必要としないため継手面はフラットの突合せ構造としますが、施工時荷重に抵抗する部材として(仮設構造部材)斜めボルトを設置することとしました。

 

6.適用範囲

適用範囲

 

N値10程度以上の良質地盤は地盤反力が大きく、軸力に対して発生曲げモーメントが比較的小さいために適用範囲は十分広く、小土被り以外の深度で使用可能です。

また、軟弱地盤でも使用は可能ですが、地盤反力が小さいため、軸力に対して曲げの影響が大きくなり、適用範囲は土被り10m程度以下になります。

 

7.メリット
  • (1)継手金物費が低減できます(コストダウンが可能)。
  • (2)内面が平滑であるため二次覆工の省略工法に適しています。
  • (3)組立が簡単なため施工サイクルが短縮されます。
  • (4)断面の欠損が非常に少なく、漏水に対し有利です。
[お問い合わせ先]
株式会社 熊谷組
[リリースに関するお問い合わせ先]
広報室
室長:藤島 幸雄
担当:石賀 慎一郎(電話03-3235-8155)
[技術に関するお問い合わせ先]
土木事業本部 トンネル技術部 シールドグループ
(電話03-3235-8649)
ジオスター株式会社
[リリースに関するお問い合わせ先]
セグメント事業部 セグメント営業部 技術グループ
(電話03-5844-1207)
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