プレスリリース

サイレントコラム工法を開発

平成16年10月27日

サイレントコラム工法を開発!
事務所ビルから住居系施設へのコンバージョンにおいて 梁補強を行う手法で床衝撃音遮断性能を改善!

株式会社熊谷組(取締役社長 鳥飼一俊,本社:東京都新宿区)は,信州大学工学部山下恭弘教授の指導を受け,事務所ビルを宿泊施設にコンバージョン(用途変換)するにあたって,梁補強を行うことで床衝撃音遮断性能が大幅に改善することを確認・実証しましたのでお知らせいたします。

1.概要

近年,事務所ビルを集合住宅や宿泊施設にコンバージョン(用途変換)する事例が増えております。しかし,事務所ビルの場合には,その用途の性格上,高い床衝撃音遮断性能を求められることはありませんでした。このため,高い床衝撃音遮断性能を要求される住居系建物にコンバージョンする場合は,床衝撃音対策が不可欠となります。軽量床衝撃音遮断性能は,床の表面仕上げ材で改善することができます。しかし,重量床衝撃音遮断性能は床スラブの厚さや剛性で決まってしまい,床の表面仕上げ材のみで改善することは難しいのが現状です。

弊社では,これまでに重量床衝撃音対策として,RC造事務所ビルから住居系施設へのコンバージョンにおいて,スラブ中央に小梁を追加する手法や,スラブ上に石貼り乾式二重床を設置する手法により,重量床衝撃音の改善を計ってきました。

H鋼による梁の補強

H鋼による梁の補強
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H鋼による梁の補強状況

H鋼による梁の補強状況

上端部

上端部

下端部

下端部

2.補強による床衝撃音遮断性能の改善について

今回,鉄骨造の事務所ビルを宿泊施設にコンバージョンするにあたり,H鋼による梁補強を行う手法で,重量床衝撃音対策を実施しました。重量床衝撃音遮断性能の決定周波数である63Hz帯域で,梁補強をすることによって,スラブ中央の加振で10dB,スラブ全体でも3dB程度性能が改善され,聴感上も音が小さくなったことを確認しました。また,梁補強をした場合には,スラブ端部におけるインピーダンスレベルが,4~10dB大きくなる(床が揺れにくくなる)ことを確認しました。

重量床衝撃音レベル測定結果

重量床衝撃音レベル測定結果(スラブ中央を加振)

スラブ端部のインピーダンスレベル上昇量測定結果

スラブ端部のインピーダンスレベル上昇量測定結果

 

3.今後の展開

今後,コンバージョンを行うにあたって床衝撃音対策の重要なツールとして位置付け,デベロッパーや設計事務所などに対して積極的に提案していく予定です。

< 参考 >

【軽量床衝撃音】
 椅子の移動時や、食器、硬貨の落下時など、比較的質量の小さく硬いものが床に落下した際に発生する衝撃性の音をいいます。

【重量床衝撃音】
 子どもが走り回ったり、大人が歩行したりするなど、比較的質量が大きく軟らかいものによる床衝撃時に下階に発生する衝撃性の音をいいます。

【インピーダンス】
  ある点に力が作用して,ある効果が生じた場合,(作用)/(効果)=Zをその点のインピーダンスと呼びます。よく用いられるのは電気回路における電気抵抗などですが,床衝撃音におけるスラブについて考える場合は,スラブの揺れにくさを意味します。値が大きいほどスラブが揺れにくいことを表し,それに応じて床衝撃音は伝わりにくくなります。スラブの端部を梁などで拘束すると,スラブの剛性が高くなるので,インピーダンスレベルは大きくなります。

[お問い合わせ先]
株式会社 熊谷組  経営企画本部広報部
部長:藤島 幸雄
担当:石賀 慎一郎 (電話03-3235-8155)
[技術に関するお問い合わせ先]
株式会社 熊谷組  技術研究所建設技術研究部
音環境研究グループ
部長:大脇 雅直
担当:財満 健史 (電話 03-3235-8724)
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