プレスリリース

打込みサイレントボイドスラブ 高い床衝撃音遮断性能を実証

平成15年3月5日

打込みサイレントボイドスラブを実施施工物件へ適用し、 高い床衝撃音遮断性能を実証!

株式会社熊谷組(取締役社長 鳥飼一俊,本社:東京都新宿区)は,信州大学工学部山下恭弘教授の指導を受けて開発した,在来工法用中空ボイドスラブ工法"打込みサイレントボイドスラブ"を実施工物件に適用し,高い床衝撃音遮断性能を確認しましたのでお知らせします。

1.打込みサイレントボイドスラブの概要

近年,集合住宅のフリープランやSI住宅への対応から,スラブを大スパン化する傾向にあります。また建物の高層化も進んでいることから,建物の構造体への負担が軽減できる中空ボイドスラブの採用が多くなっております。

中空ボイドを形成するには,一般的に矩形のボイド型枠を用いますが,この矩形ボイド部分で高い周波数帯域において床衝撃音遮断性能が低下する傾向がありました。

上記の問題点を解決し,中空ボイドスラブにおける高い床衝撃音遮断性能を確保するとともに、スラブをPCa化することによるメリットが生かせない小規模な集合住宅へも適用できる以下の製品を開発しました。

  • a.床衝撃音遮断性能が低下する原因となる共振現象を低減するため,波型のボイド型枠を用いた"打込みサイレントボイドスラブ"を開発。
  • b."打込みサイレントボイドスラブ"はサイレントボイドと組み合わせた中空合成スラブと同等の高い床衝撃音遮断性能を有する在来工法用中空スラブ。

本工法については,既に実大モデル実験によって,従来の矩形ボイド型枠を用いた場合と比べ,床衝撃音遮断性能が中高音域で大幅に向上することを確認しております。

図

中空ボイドスラブ

 

2.実施工物件における性能の確認

今回,本工法を「フォレストコート緑井(施主:広発工業(株),鉄筋コンクリート造,地上9階塔屋1階建,建築面積約678.7m2,延べ面積約4,475m2,総戸数40戸)」及び「フローレンス上幟町(施主:(株)章栄商事,鉄骨鉄筋コンクリート造,地上15階塔屋1階建,建築面積約487.1m2,延べ面積約4,759m2,総戸数37戸)」に施工し,現場においても高い床衝撃音遮断性能を確認しました。

なお、本工法に関する特許を出願中です。

全時間応答インピーダンス(500Hz帯域)の測定例

図 全時間応答インピーダンス(500Hz帯域)の測定例

全時間応答インピーダンス(1kHz帯域)の測定例

図 全時間応答インピーダンス(1kHz帯域)の測定例

 

全時間応答インピーダンス(500Hz帯域)の測定例

図 全時間応答インピーダンス(500Hz帯域)の測定例

全時間応答インピーダンス(1kHz帯域)の測定例

図 全時間応答インピーダンス(1kHz帯域)の測定例

3.今後の展開

今後は,打込みサイレントを集合住宅の音環境制御の重要なツールとして位置付け,デベロッパーや設計事務所などに対して積極的に提案していく予定です。

なお,本ボイドスラブの設計及びボイドの施工は,フジモリ産業株式会社(代表取締役社長 藤森行彦,東京都港区)が,ボイド型枠の販売元は株式会社ファテック(代表取締役社長 青野孝行,東京都新宿区)が行います。

打込みサイレントボイド

打込みサイレントボイド

打込みサイレント施工状況

打込みサイレント施工状況

(仮称)フォレストコート緑井(パース)

(仮称)フォレストコート緑井(パース)

(仮称)フローレンス上幟町(パース)

(仮称)フローレンス上幟町(パース)

[お問い合わせ先]
株式会社 熊谷組  経営企画本部広報部
部長:藤島 幸雄
担当:石賀 (電話03-3235-8155)
[技術に関するお問い合わせ先]
株式会社 熊谷組  技術研究所 音・電磁研究グループ
部長:大脇 雅直
担当:財満  (電話0298-47-0395)
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